転職活動の進め方⑫|応募する求人を、一度に増やしすぎない
前回は、職務経歴書について書きました。
これまでの仕事を全部同じ細かさで書くのではなく、
何を見てほしいのか。
どの経験を強調したいのか。
これから何を生かして働きたいのか。
を考えながらまとめていく。
そんな話でした。
職務経歴書ができて、実際に応募を始めると、次に悩むのが、
何社くらい応募すればよいのか
ということだと思います。
求人を見ていると、気になる会社がいくつも出てきます。
「せっかく転職活動を始めたのだから、できるだけ多く応募した方がいいのでは」
と思うこともあります。
もちろん、応募しなければ先には進みません。
ただ、応募する求人を一度に増やしすぎると、
一つひとつの会社を十分に見られなくなることもあります。
今回は、応募数そのものより、
自分が無理なく管理できる範囲で進めること
について考えてみたいと思います。
応募すると、求人を見るだけでは済まなくなる
求人を見ている段階では、
仕事内容。
年収。
勤務地。
働き方。
などを比較していけばよいと思います。
でも、応募すると、その会社ごとにやることが増えていきます。
職務経歴書を確認する。
応募先について調べる。
面接の日程を調整する。
面接で聞きたいことを考える。
エージェントからの連絡に返事をする。
選考が進めば、次の面接の準備も必要になります。
一社ずつなら、それほど負担に感じないかもしれません。
でも、それが何社も同時に進むと、
「この会社には何を確認したかったんだっけ」
「この求人のどこが気になったんだっけ」
と分からなくなることがあります。
数を増やすことと、選択肢を増やすことは同じではない
たくさん応募すれば、選択肢が増える。
そう思うことがあります。
確かに、応募しなければ選考には進みません。
ただ、
興味が薄い求人。
条件が合っていない求人。
よく分からないまま応募した求人。
まで増やしてしまうと、
選択肢が増えるというより、
管理しなければならないものが増える
だけになることもあります。
応募する前に、
なぜ、この求人に応募するのか。
何を確認したいのか。
を考えておく。
前回まで書いてきたことですが、応募数が増えるほど、ここが大切になると思います。
「たくさん応募しないと不安」という気持ちもある
転職活動では、
書類選考に通るか分からない。
面接でどう評価されるか分からない。
内定が出るか分からない。
という不安があります。
そのため、
「もっと応募しておいた方が安心なのでは」
と思うことがあります。
でも、不安を減らすために応募を増やした結果、
連絡や面接が重なって疲れてしまう。
一つひとつの会社を十分に調べられない。
という状態になれば、本来の目的とは少し違ってきます。
応募数を増やすことが悪いわけではありません。
ただ、
不安だから増やしているのか。
本当に受けてみたい会社だから増えているのか。
は分けて考えておきたいと思います。
応募先ごとに、簡単なメモを残しておく
応募が増えてきたら、
頭の中だけで管理しない方がよいと思います。
難しい管理表を作る必要はありません。
例えば、
会社名。
求人名。
応募した日。
気になった理由。
確認したいこと。
今どの段階か。
だけでも残しておきます。
例えば、
A社
社内SE
応募:7月20日
気になった理由:利用部門との調整経験を生かせそう
確認したいこと:夜間対応、チーム構成、入社後の役割
現在:書類選考中
という形です。
これだけでも、
「なぜ応募したのか」
を忘れにくくなります。
選考が進んで会社を比べるときにも役立ちます。
同時に進める数は、人によって違う
では、何社までならよいのか。
これは、全員に同じ数字を当てはめるのは難しいと思います。
仕事をしながら転職活動をしている人。
離職中で、ある程度時間を使える人。
面接の日程を組みやすい人。
準備に時間をかけたい人。
状況によって、無理なく進められる数は違います。
大切なのは、
「一般的に何社が正しいか」
より、
今の自分が、一社ずつ考えながら進められる数か
です。
面接が重なって、
会社ごとの違いが分からなくなってきた。
準備する時間が取れなくなってきた。
連絡への返信だけで疲れている。
という状態なら、一度応募を増やすのを止めてもよいと思います。
一度に全部応募しなくてもよい
気になる求人が10件見つかったとしても、
10件すべてにその日に応募する必要はありません。
まず数件応募する。
選考の進み方を見る。
面接を経験して、確認したいことが変わる。
そのうえで次の求人に応募する。
という進め方もできます。
実際に選考へ進んでいくと、
「この条件は思っていたより大切だった」
「この役割は自分が求めているものと少し違った」
と気づくこともあると思います。
転職活動をしながら、求人を見る基準が変わることもあります。
だから、
最初に見つけた求人へ一気に応募する。
のではなく、
応募しながら、自分の基準も見直していく
くらいでもよいと思います。
選考に落ちたからといって、すぐ応募数を増やさない
書類選考で落ちたり、面接で不採用になったりすると、
「もっとたくさん応募しなければ」
と思うことがあります。
もちろん、新しい求人を見ることは必要です。
ただ、その前に少しだけ振り返ることもできます。
応募先と自分の経験は合っていたか。
職務経歴書で伝えたいことは伝わっていたか。
面接で、自分が何をしたいのか説明できたか。
求人を選ぶ基準にずれはなかったか。
一社落ちたからといって、
自分の経験すべてが否定されたわけではありません。
応募数を増やす前に、
何か見直せることはないか。
を確認してから次へ進む方が、自分に合う求人を見つけやすくなることもあります。
応募しない求人を決めることも転職活動
求人を見て、
できそう。
条件も悪くない。
でも、何となく引っかかる。
ということがあります。
そんなとき、
「せっかくだから応募しておこう」
と考える必要はありません。
応募しないという判断も、転職活動の一つです。
なぜ応募しないのか。
を残しておくと、自分が大切にしている条件も見えてきます。
例えば、
仕事内容はできるが、今後も続けたい役割ではない。
責任範囲が広すぎる。
働き方が希望と合わない。
チーム体制が見えない。
という理由です。
応募する求人だけでなく、
応募しない求人を見ることでも、自分の軸は少しずつはっきりしてきます。
今日できること
応募している求人、または気になっている求人があるなら、簡単に一覧にしてみてください。
書くのは、
会社名。
求人名。
なぜ気になったか。
何を確認したいか。
今どの段階か。
の五つだけです。
その一覧を見て、
「今の数なら、一社ずつ考えながら進められそうか」
を確認してみます。
すでに多いと感じるなら、新しい応募を少し止めてもよいと思います。
転職活動は、
応募数を増やし続けること。
ではありません。
自分に合う仕事を探し、比較し、納得して選ぶことです。
おわりに
転職活動を始めると、
何社応募したか。
何社選考に進んだか。
何社内定をもらったか。
と、数字が気になることがあります。
でも、応募数が多いことが、そのまま良い転職活動とは限りません。
大切なのは、
なぜ応募するのか。
何を確認したいのか。
自分に合う仕事なのか。
を、一社ずつ考えられることだと思います。
応募する求人を増やしすぎて、
会社ごとの違いが見えなくなる。
準備が追いつかなくなる。
疲れて、とにかく内定が出た会社を選びたくなる。
そうなる前に、一度立ち止まる。
応募することより、選べる状態を保つこと。
それも、転職活動では大切なのではないかと思います。
今回で「転職活動の進め方」は、ひと区切りです。
ここまで、
転職サービスの使い方。
エージェントとの面談。
求人の比べ方。
応募前の確認。
職務経歴書。
そして応募の進め方。
まで考えてきました。
この先は、実際に選考へ進む前に、
面接では何を聞かれるのか。
こちらは何を準備し、何を確認すればよいのか。
私自身もこれから面接に進むことを想定しながら、一つずつ整理してみたいと思います。
