⚜️ゴールド⚜️番外編七夕🎋✨ 🌏ゴールド完結済・全10話・一気読みできます✨
七夕って、不思議ですよね🌌✨

会えるか分からない誰かを想ったり、
まだ見えない未来を願ったり。💫
『ゴールド』を書いていた時、
境界に立つ子どもたちも、そんな気持ちを抱えていた気がします🌙
🌏完結済・全10話・一気読みできます
もしよかったら、物語の始まりも覗いてみてください😊🌸
🎵(1話で使った曲)
そしてこちらが始まりの物語です✨
『ゴールド ―境界の国―』第1話 上の音も貼ってあります
初めての方へ 未読でも読める短編です。
順番で読むとより、世界がつながり広がりを得られます。↑🖕
ここがすべての始まりです

本日は、ゴールド全話完読者さまに番外編をお届け致します。
どうぞ、お楽しみくださいませ。📖📚

ゴールド番外編七夕🎋✨星祭り⭐️
🧐最近カレナの様子がおかしい
七夕祭りが近づいていた。
街には笹や短冊が並び始め、色とりどりの願いが風に揺れている。
天衡舘では、二十歳となり研修中のカレナが、なぜか毎日のように大量のパンを買っていた。
使いの者が困った顔をしていた。
「カレナ様……各国の地図や制度のお勉強を……」
次の日もパン。
また次の日もパン。
気づけば、天衡舘の机の上にも、使いの者たちの休憩室にもパンが置かれていた。
ノアはひとつ食べた。
「……うまい」
アトラスも無言で食べていた。
カレナは笑う。
「どうぞ。ユリアさんにも持って帰ってください」
ノアが吹き出した。
アトラスは腕を組む。
「教育方針に問題があるかもしれない」
「パンで?」
「可能性は否定できない」
🔍🕵️ノアとアトラス尾行開始
二人はカレナの後をつけることになった。
アトラスは真面目な顔をしている。
ノアは面白がっていた。
未来を担うことになりうる彼女の行動は監視しなければならない。
カレナは見慣れないパン屋に入っていった。
「この店、あったかな?新しい店か」
ノアは辺りを見回す。
「カレナが出たら入ってみるか」
2人は慎重に考える。
「出てからでは、閉店するのでは」
「確かに…」
アトラスは続ける。
「美味しいパンだったな」
「わかりました。カレナに、偶然装って入ってみましょう。」
「ユリアさんに、お土産買いたいんですね。」
店に入る。
途中、アトラスが急にパンを選び始めた。
ひとつ手に取る。
「……ユリアに持って帰る」
ノアがニヤニヤする。
「思いやり行動?」
「違う」
「違わないだろ」
少し前なら絶対になかったアトラスの変化だった。
ノアが笑う。
「さっき天衡舘でも、二つもらってましたよね?」
アトラスは黙った。
🎋子供広場の秘密✨
店の前には笹の葉が揺れていた。
青、桃色、黄色。
短冊が静かになびいている。
店の奥に入るとカレナがいた。
「……え?」
カレナが目を丸くした。
「ノア様!? アトラス様!?」
「サボってません!」
「すぐ戻ります!」
ノアとアトラスは顔を見合わせて苦笑した。
「違う違う」
「いや。美味しいパンだったから店をみてみようって」
その店にいたのは…。
レイとシェルだった。
炎の国を離れ、水の国で二人はパン屋を始めていた。
「良く許可が下りたな」
ノアが言う。
レイは笑った。
「美味しいものを届けたくてね」
「子ども達が喜ぶものを届けたいんだ」
「素材にもこだわってる。酵母も勉強してる」
「今注目してるのは麹菌なんだ」
少し照れながらシェルが笑った。
「米粉のパンにも興味があって、一緒にお店を開きたかったんだ。」
シェルは焼きたてのパンを一つひとつ丁寧に袋へ入れていく。
「今朝も、ご馳走になったよ」
ノアが言う。
「美味しいパンだった」
レイが続ける。
「いつもパンが余るわけじゃない」
「カレナの分は、多めに作ってるんだよ」
制度が変わった未来が、そこにあった。
「今は開店したばかり、街のみんなに味を覚えて貰いたい」
閉店後。
カレナは大量のパンを持って歩き始める。
向かった先には、
『子供広場』
と書かれていた。
中から元気な声が聞こえる。
「パンのお姉ちゃん!」
「来たー!」
「星祭りのサンタさん!」
カレナは笑った。
「今日は七夕だよ」

ノアが後ろで小さく笑う。
「カレナらしいな」
アトラスは少し黙った。
2人でカレナを見ていた。
小さな子供達。
父兄たちがパンを楽しんでいる。
小さな夏祭りのようだった。
ソーダ水の匂いと、パンの匂いが心地良かった。
線香花火が綺麗に燃えている。
後、アトラスは小さく言う。
「……ボランティアなら問題ないだろう」
ノアは小さく頷いた。

⭐️星祭りの夜🎋
夜。
「ノア様。展望の館に星祭りのご準備ができております」
毎年恒例。
天衡舘の短冊が風に揺れていた。
ユリア。
皆が幸せになりますように。
アトラス。
……ユリアが健康でありますように。
ノア。
「願いは書かない。俺は見守る側だから」
カレナは笑う。
「私は、秘密です」
「ユリアさんの願い事アトラスさんつけたんですか?」
アトラスは黙る。
その姿が、とても面白くてカレナは笑う。
ノアが帰ろうとした時だった。
風が吹く。
一枚の短冊がふわりと揺れた。
桃色の短冊。
『立派なゴールドになれますように』
その下に、小さく。
『みんなが笑っていますように』
ノアは空を見上げた。
少し笑う。
「……繋がってるな」
遠くから笑い声が聞こえる。
甘い香りがする。
使いの者の声が聞こえた。
「ノア様。七夕は、年に一度おり姫と彦星が会える日ですよ」
「どなたかに、お会いできましたか?」
ノアは少し考えて笑った。
「あぁ。会えたとも」
「久しぶりに」
「レイと、シェルに」
使いの者が小さく笑った。
「レイ様とシェル様は、毎日七夕ですな」
ノアも笑う。
ふんわり。
どこからか、焼き立てのパンの香りが風に乗る。
桃色の短冊が静かに揺れていた。
天衡舘の七夕は、少し賑やかだった。
特別番外編🎋 終

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