宙の底、青の果て
かつて、その国は大地に根を張っていました。人々は土を耕し、川のせせらぎを聞き、重力という名の慈しみの中で生きていたのです。
しかし、ある日「理(ことわり)」が反転しました。
世界が激しく揺れたかと思うと、山々は砕け、大地は空へと吸い込まれていきました。人々がパニックに陥る中、王宮の賢者たちは禁忌の術を使い、都市の断片をかろうじて空中に繋ぎ止めたのです。
それが、**「空に落ちた国」**の始まりでした。
逆さまの日常
この国では、水は地面に染み込むのではなく、空へと流れ落ちていきます。都市の端から溢れ出す滝は、雲を突き抜け、はるか下界にある「かつての故郷」へと降り注ぐ青い涙のようです。
人々は、浮遊する島々を繋ぐ細い橋を渡り、星の光に近い場所で暮らしています。
朝: 太陽が足元から昇り、雲海が黄金色に焼ける。
夜: 降るような星々が、街の灯りと混ざり合い、どこまでが国でどこからが宇宙(そら)なのか分からなくなる。
帰還への願い
住人たちは知っています。自分たちが「飛んでいる」のではなく、永遠に「落ち続けている」のだということを。魔法が解ければ、この美しい楽園は重力の呼び声に従い、一気に地表へと墜落するでしょう。
それでも、彼らはこの不安定な空を愛しています。
「いつか、落ちきったその先に、新しい大地があるかもしれない」
そんな希望を胸に、彼らは今日も逆さまの空を見上げ——いえ、見下ろしながら、光り輝く宮殿で祈りを捧げるのです。
「下りるのではない、我らは空の深淵へと落ちていくのだ」

#3つのお題に空想のひらめきを
#空に落ちた国
#片桐みかんさん企画
片桐みかんさん、マガジン収録して下さりありがとうございます(^人^)💞
ダンちゃんさん、マガジン収録して下さりありがとうございます(^人^)💞
くえすさん、マガジン収録して下さりありがとうございます(^人^)💞
西野光照さん、マガジン収録して下さりありがとうございます(^人^)💞
山中サトシさん、マガジン収録して下さりありがとうございます(^人^)💞
ichiro70さん、記事を紹介して下さりありがとうございます(^人^)💞
12340さん、マガジン収録して下さりありがとうございます(^人^)💞
