「暮らしに直結する仕事の強さ」NHK BSよみがえる新日本紀行
世の中の仕事は、ほんとに世のため人のためになってるんかなあ。ブルシットジョブちゃうんか(1)?
NHK BS「よみがえる新日本紀行」の番組「タコで伊勢エビをとる話」を見た(2)。漁師さんがタコを餌に伊勢エビ漁をするのだが、二人がかりで1匹1匹、時間をかけて漁をする。後半では現在の様子も紹介されるのだが、この漁法はすでに無くなっている(伊勢エビ漁は今は刺し網漁となり、漁獲量は昔も今も変わらず)。
さて、番組では、漁師は、目が大事と自前視力検査。将棋駒の箱で目を押さえるというなんとも素朴な、「それでわかる?」
おじさんたちは真剣そのもの。


この放送回は庶民の素朴さをそのまま映し出しているところに面白さがある。さらに私が、心に染みたのは、働くことが生活に結びついている、まず自分たちが食べていくものを獲得する=働く、なのである・
転じてビジネスパーソンと呼ばれる人々はどうだろう。働いた成果は現金を手にいれることであり、働いた成果が衣食住に直結しない。
そしてこの文、冒頭のうっすらとしたモヤモヤに戻るのだが、伊勢エビ漁のおじさんを画面を通じて、モヤモヤなりにがんばろうと思うのだった。
(1)ブルシット・ジョブとは、「完璧に無意味で、不必要で、有害さえある雇用形態」(酒井,2021,pp.50)。本来の目的や役割が架空のまま作られ、当事者自身が「これは無意味だ」と感じてしまう仕事のことを言う。
(2)よみがえる新日本紀行「タコで伊勢エビをとる話〜三重県南勢町〜」
• 初回放送(オリジナル):1974年10月21日(昭和49年)
• 再編集版の放送:2021年11月7日(BSプレミアム)6:07〜6:45(38分)
• 再放送(NHK BS):2025年6月18日(水)9:00〜9:40(40分)
【参考文献】
酒井隆史,ブルシット・ジョブの謎 クソどうでもいい仕事はなぜ増えるか,講談社現代新書,2021
