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目立ちたくない俺と元アイドル姉ちゃんの日常16



前回の続きです





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レストランの入口に彼女が立った瞬間、○○の思考は停止した。


○○:え…なんで…


 




そこに居たのは紛れもなく中元日芽香本人だった




かつて○○が「その人生を壊した」と信じ、片時も忘れることのなかった女性。




​○○:……っ!



○○は反射的に椅子を蹴って立ち上がった。




逃げようとするが、足が震えて動かない。




中元は静かに、迷いのない足取りで○○の目の前まで歩み寄る。




​中元:……久しぶり、○○。



○○:……なんで、ここに……。



○○の顔から血の気が引いていく。



あの日、病院の廊下で彼女に投げつけられた言葉が、今も耳元で鳴り響いている。




「返してよ、芽依を返してよ!」



○○:俺は…あなたに会う資格なんて…




中元:○○、私……ずっと、後悔してた。あの日、自分の悲しみに耐えきれなくて、一番傷ついていたはずのあなたを、私の言葉で傷つけたこと…。



○○:……違う……俺が、俺のせいで芽依は……。



中元:……ううん、違う。




​中元は○○の目の前で、ゆっくりとその場に膝をついた。





​中元:ごめんなさい……。本当に、ごめんなさい。




○○:……な、何してるん…それをするのは…謝らんといかんのは俺の方や!




​中元は床を見つめたまま、絞り出すような声で謝罪を続ける。



中元:違う…○○…あの日の私の言葉が、あなたを閉じ込めてしまったんだよね。……あの日、芽依を救おうとして必死だったあなたに、私は「人殺し」のような言葉を投げつけた。……あなたがどれだけ自分を責めて、死ぬ気で生きてきたか……。全部、私の弱さが…全部全部私が招いたことなのに。




​○○:……やめてや!!俺は…俺は…謝られるような人間じゃない……!芽衣を守れず…貴方から…ひめたんから乃木坂という居場所さえ奪ってしまった…俺は…俺があの時…芽衣を守れていれば…芽衣じゃなくて俺が死んでいればこんなことにはならなかった!




七瀬:○○…あんたまだそんなこと言ってんの!!ふざけんなや!!芽衣ちゃんが…ひめたんがどんな気持ちやったか!うちの前で死ねばよかったなんて…言わんといてや…




中元:……なぁちゃん…私が悪いの…だから私に謝らせて。……私はあの日のことこの前なぁちゃんの話を聞くまでずっと誤解して…行き場のない怒りを○○にぶつけてただけだった…○○に八つ当たりしてるだけだったの……




○○:そんなこと…そんなことあらへん。





中元:でも…たしかにまだ、芽依のことを忘れるなんてできない…多分これからもずっと…でも芽衣を大切に思うことと○○を恨むことは全くの別物だった…





​中元の瞳から、大粒の涙が溢れ落ち、床を濡らす。





彼女は知っている。




今、自分の目の前で泣きそうな顔をしている○○の胸の中で、何年間も忘れられず○○を苦しめることになった妹の心臓が鼓動を刻んでいることを。






だが、その残酷な真実を、今の○○に伝えるわけにはいかない。





それは、○○にさらなる重荷を背負わせることになるから。




​中元:……生きて、○○……生きてよ…あの子の分まで、そして乃木坂を、あの子が大好きだった…私たちが大好きな…居場所を守って…そのためには○○の力がきっと必要だから…





○○:……う、あ……あぁぁぁ……。



○○の口から、数年分の澱(おり)が涙と共に溢れ出した。




あの日から自分を苦しめていた全てを「許された」という事実。




その一言が、彼を縛り付けていた鎖を粉々に砕いた。




それと同時に…○○の中である決心が動き出す



七瀬:……○○。



七瀬が震える手で○○の背中を抱く。



○○は子供のように声を上げて泣き続けた。



数分後。




涙を拭い、顔を上げた○○の瞳には、先ほどまでの過去に囚われた弱々しい少年の影は消えていた。





少し離れたところで見守っていた梅澤に向き直り、○○は掠れた声で告げる。



○○:……梅澤さん。



梅澤:……はい。





​○○:俺に……マネージャー、やらせて下さい。……俺が芽依を守れずひめたんから奪った乃木坂と言う居場所を誰かの心の拠り所を…今度は俺が……俺の命をかけて守りたい。




中元芽衣の命を「奪った」という勘違いをしたまま、彼は決意を固めた





今度は今度こそは誰かを守れると信じて





梅澤:○○くん…わかった





中元はその言葉を聞き、悲しげに、でもどこか誇らしげに微笑んだ。





​中元:……うん。……頑張って、○○…○○ならきっとできるよマネージャー。



○○は自分の胸に手を当てた。





規則正しく、力強く打つ鼓動。





○○:(……芽依。俺、もう少しだけこっちで足掻いてみるよ。……見ててくれ)



その鼓動が、自分を助けるために捧げられた芽依そのものだとは露知らず、○○は真っ直ぐに明日を見据えた。




芽衣:○○ならきっとできるよ…だって私の大好きなお姉ちゃんと私自身が認めた人だから…




○○:え…(今…たしかに芽衣の声が…)





この日からただの目立ちたくない元アイドルの弟ではなくなった…




今度は影から乃木坂を支えるピースの一つとしての○○の生活が始まる



続く




こんにちは春です




第16話読んでいただきありがとうございます!



まぁここで一区切りということで




目立ちたくない俺と元アイドル姉ちゃんの日常第1章完結とさせてください!




一章の最終回にしては第16話短い気もする…




でも安心してくださいこのシリーズの完結ではないので



この物語はまだ続きます!!





まぁ…晴れて?マネージャーとなった○○に待ち受ける数々の試練




あと…そろそろなぁちゃんとの日常というか…デート回も書かないと…




 


七瀬:…‪💢




おぉ怖っ…((´・ω・`;))ブルブル




まぁ第2章ではもっと色んなメンバーとの絡みとか見れると思います!



あとは藤虎とか春虎とかのキャラも掘り下げます




予定では2章はそんなシリアス感満載って感じではなく最初らへんのわちゃわちゃ日常感満載でお届けしたいなと思ってます!




そういえばこのシリーズのななみんの名前が菜々美表示と奈々未表示でごちゃごちゃになってます…え〜めっちゃミスです、すいません…



今年の目標は面白く誤字の少ない物語を書くことですね笑笑




てことでこれからも読んでいただけたら嬉しいです




コメントとかもお待ちしてます!



また書きますね

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