まだえきか呟く父と秋時雨 2025.10.21
まだえきか呟く父と秋時雨
まだえきか つぶやくちちと あきしぐれ
【今日の季語】秋時雨
晩秋に降る時雨のことで、うら寂しさが漂う。
ただでさえ肌寒い秋、雨なんて降った日には冬かと思うほど空気は冷たくなる。
主人公はお父さん。「まだ駅か」と呟いていることから、家に着くのが待ち遠しいみたいだ。夕飯を作る妻と、父の帰りを待つ子供がいるのだろう。外気温が冷たいほど、我が家の温かさがいっそう際立つのかもしれない。
そんなことを考えていると、ふと「えき」だけがひらがなだということに疑問を抱かないだろうか。秋時雨は晩秋の季語だ。少し日が経てば冬になる。「まだえきか」を「まだ(降るのは)液(体)か」と解釈するのは…不可能だろう。さらに言えば、冬を見据えることができている父親はきっと計画性があって、もうクリスマスに向けてケーキやプレゼントなんかも予約してあったりするんだろうな、なんてイメージもあったのだが、まだまだ技量が足りず。成長した私がいつかこれを読み返した時、新たな句を追加してくれることを望む。
まだハロウィンすら迎えていないですが、朝晩は秋と呼ぶには少々暴力的な寒さを感じるようになってきました。どうぞお身体を冷やさぬよう、お気をつけてお過ごしください。
