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DECKY ARCHIVE 第2話

「kakomasss」という名前の秘密。

「じゃあ、最初はこのフォルダーを開いてみよう。」

チャッキーと相談して、デッキーアーカイブの第2話はここから始めることにした。

そのフォルダーの名前は、「kakomasss」。

初めて見る人には、何の意味かまったくわからない名前だと思う。

でも、この名前には僕なりの理由がある。

当時、自分だけの大切なフォルダーを作ろうと思った。

仕事のこと、家族のこと、趣味のこと、思いついたアイデア。

とにかく何でも入れていく、自分専用の場所を作りたかった。

その時に思いついたのが、息子たちの名前だった。

長男のかずき

次男のこうよう

三男のまきと

それぞれの頭文字を取って、「KA」「KO」「MA」。

これで「KAKOMA」。

ところが、アカウント名として登録しようとすると使えなかった。

「じゃあ、Sを付けよう。」

それでも駄目。

「もう一つ。」

「もう一つ。」

そんな軽い気持ちで付け足していった結果、「kakomasss」という少し変わった名前が生まれた。

今思えば、深い意味なんてない。

強いて言えば、「スーパーな3人」くらいの気持ちだったのかもしれない。

でも、この名前は、その後何十年も僕と一緒に歩くことになる。


僕がパソコンに夢中になったのは、Windows 95の頃だった。

その前はNECのWindows 3.1を使っていた。

でも、Windows 95が発売されてから、「自分でパソコンを組み立ててみたい」と思うようになった。

もちろん、知識なんてほとんどない。

CPUって何?

メモリーは何を買えばいい?

どの部品を組み合わせれば動くのか。

そんなこともわからないままのスタートだった。

当時、よく使っていたのが「メルコ」というメーカー。

今ではBuffaloという名前で知られている会社だ。

メルコのパーツを使いながら、一台ずつ自作パソコンを組み立てていった。

ケースを開け、部品を取り付け、一本一本ケーブルをつないでいく。

電源ボタンを押し、画面が映った瞬間の感動は、今でも忘れられない。

Windows 95のインストールも、今では考えられないくらい大変だった。

たしかフロッピーディスクを何十枚も入れ替えながらセットアップした記憶がある。

途中で止まれば最初から。

調子が悪くなれば、また最初から。

何度も何度も再インストールを繰り返した。

それでも、不思議と嫌ではなかった。

自分で組み立て、自分で直し、自分で動かす。

その楽しさのほうが大きかったからだ。


そんな自作パソコンの中に、「kakomasss」というフォルダーは生まれた。

最初は、ただの保存場所だった。

でも気が付けば、

写真。

仕事。

家族。

地域活動。

議員としての資料。

思いついたアイデア。

そして、その時々の僕の想い。

人生そのものが、このフォルダーの中へ少しずつ積み重なっていった。

あの頃の僕は、そんな未来を想像していなかった。

まさか数十年後、このフォルダーを開きながら、過去の自分と対話する日が来るなんて。

「kakomasss」を開く。

それは、データを見ることではない。

昔の僕に、もう一度会いに行く旅の始まりだった。

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