「コミュ力向上」ノウハウに対する根本的な誤解
「どうしたら、わかりやすく話せますか?」
「わかりやすい話し方のコツを社内で共有しませんか?」
とか、言われる度に不思議に思う。
まず、「わかりやすい話し方」の本は世の中にいくらでもある。私に聞くよりも、それらの本を読んだ方が早いはずだ。いや、逆にその手の本がいくらでもあるせいで、彼らは、誤解をしているのかもしれない。
「わかりやすく話す」に限った話ではない。所謂コミュニケーションスキル全般において、何やら決定的な誤解があるように思える。
誤解①「きっと何か、特別なノウハウがある」
目の前にコミュニケーションスキルが高い人がいるとする。で、その理由のほとんどは才能や適性である場合がほとんどだ。その人からノウハウ的なものを抽出したとしても、成功者の語る法則みたいなもので、無理やり後付けたものかも知れない。
できる人は、自分がそれをできる本当の理由を説明できない。
その事実は知っておいた方がいい。
誤解②「そのノウハウを知れば、できるようになる」
有効なノウハウがあったとしても、それを知れば自分ができるようになるわけではない。スポーツでも、音楽でも、料理でも、本をみただけでできるようになる事など世の中にはほとんどない。
それが「コニュニケーション」や「仕事の場」になると、ノウハウを共有するだけ、1~2回教えてもらうだけで、できるようになると思っている人が非常に多い。
「本人が練習する」以外に、物事を習得する方法はないのだが・・・。当たり前の事が結構忘れられている。
誤解③「そのノウハウを習得すれば、誰にでも通じる」
そのノウハウを習得しても、それが万人に通用するわけではない。例えば「わかりやすい」かどうかは相手がどう思うかなので、極論を言えば人の数だけその人にとっての「わかりやすい」は異なる。
これは当り前のようで結構根が深い。
あなたが何かをできたとしても、「受け取り方」が人の数だけ異なるのであれば、人の数だけノウハウが必要という事になる。
一人ひとりに合わせてノウハウを可変させる事が、実は最大のノウハウなのだが、教えられるのは精々パターン別の対応策くらいのものだ。
仕事をしてると、様々なビジネス本・ノウハウ本を読み漁る時期があり、その中には大抵、コミュニケーションの要素が含まれる。私にもそのような時期があったし、その時は正に上記のような「誤解」をしていたように思う。
何かを解決したいと思うと、目の前の事象を考え抜く前に、ノウハウを求めてしまう。
で、結局万能ノウハウはないという当りまえの事に気づく。それは教えられるのではなく、経験で気づく。
教えて欲しい人にはいくらでも教えるし、自分の考える「ノウハウ?」を言語化するのもやぶさかではない。
ただ、それをしたところで、鵜呑みにするだけでは、結局その人自身のものにはならない。という事も、同時にわかって欲しい。
という事を、結局教えようとしている自分がいる。
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