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「“いってきます”の先に、やさしい世界があってほしい」

春の通学路って、やけにまぶしい。
黄色い帽子と、ランドセル。
ちょっとだけ誇らしげな足取り。
それが7才の朝の姿。

でも、よく見てると、まだ「子ども」なんだよね。
横断歩道の途中で、しゃがんで石拾ってたり、
信号待ちの間に、雲を指差して笑ってたり。

こっちは「ヒヤッ」とするのに、本人はけろっとしてる。
注意が散るのは、“まだ世界に夢中だから”。

それって、本来、守られるべき愛しい姿だと思うんだ。



この前、近所の信号のない横断歩道で、
子どもが立ち止まってたのに、車が止まらなかった。
何台も何台も、通り過ぎていく。
その間、子どもは、ただ、じっと待ってた。
信号もない、横断旗もない場所で。
なんかもう、胸がつまった。

「青になるのを待つ」っていう、見えない信号を、
子どもは自分でつくってた。



子どもって、ほんとはいつも誰かを試してるんじゃないかな。

「ここで止まってくれるかな?」
「見てくれてるかな?」
「優しさ、信じてもいいかな?」って。

そんな子どもの問いかけに、
ちゃんと応えられる大人でいたいと思う。



だから私は、
明日も「気をつけてね」って言うだろうけど、
ほんとは、社会全体に言いたい。

「気をつけてね。
この子たちは、まだ、夢中で生きてるだけなんです」


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