食事介助してる新人とベテラン。理想と現実?_介護職_介護士_介護福祉士
「ご飯ですよー」
って言っても口を開けない。
「今日はお肉ですよ。」
一生懸命に声をかけてる新入社員。
目は閉じてて
会話が難しいおじいちゃん。

聞こえてはいるだろうけど
指示は通じない。
水分はトロミで、ペーストの食事を食べている。
聞こえてるんだか
聞こえてないんだかわからない…
それでも声かけをして食事介助をしてる。
唇にスプーンが当たれば口を開く。
「美味しいですかぁ?」
「次は野菜ですよー、口開けられますかぁ?」

もちろん
開けられますかに返事をすることはないし
口を開くこともない。
だから
またスプーンを唇に当てる。
お茶はあまり好きじゃないのか
口の開きが悪くなる…
「あとお茶を飲んだら終わりですからねぇ」
そんな風に声かけをしながら介助をして40分。
やっと1人の食事介助が終わる。
今日はなんとか全部を食べられた。
周りを見渡すと
多くの人が食べ終えてる感じ。
同じ入居者を
ベテラン職員が介助してた。
「ご飯の時間ですよー」
って声かけをして食事介助を開始。

最初の一口は水分。
お茶のトロミを口に運ぶ。
唇に当てると口が開く。
ベテラン職員は
肉や魚は口の開きが良くて
野菜やお茶は口の開きが悪いことを知ってる。
だから
野菜やお茶の間に肉なんかを食べさせてる。
だから
次も肉かな?
って思ったらお茶…
お茶が嫌だなぁ…
って思ったら肉でヤッター!みたいに思わせてる。
そんな入居者の事を手玉に取ったような食事介助は20分ぐらいで終わる。
でも
ご飯の時間ですよの声かけはあったが
それ以降は声掛けがない。
声かけはないけど
スプーンが唇に当たれば口は開くから
全量食べる事が出来てる。
全量摂取するまでの時間が新人の半分。
早く食べ終えるからって
咽せることもない。
対照的な2人。
新人が介助すると
口を開けるペースが遅い。
声かけしてるから遅いのか…
相手の食べるペースに合ってないのか…
40分…
食べさせ続けられる入居者。
時間がかかればかかる程
口の開きが悪くなっていく気がする。
でも何を食べてるのか伝えられながら食べる方が美味しく感じるのかもしれない…
でも
ベテランは入居者の好き嫌いを把握して
短時間で食べてもらう。
それは入居者の負担を考えて…
というより
業務を効率的に回すためかもしれない。
効率的に回すために
どうしたら早く食べれるのかを追求した結果が
声かけをせずに相手の口を開けやすいリズムでスプーンを運ぶスタイル。
何を食べてるのかはわからないけど
口に入ったものが好きか嫌いかは本人がわかる。
施設に預けた家族はどう思うか。
家族は
声をかけてもらいながら食べてるところを想像してるだろうし、食事の時間が楽しいものであって欲しいはず…
でも
時間がかかって食べる意欲がなくなれば残すことになる。
そうすれば
必要な栄養は摂れなくなり、弱っていく。

食べなくてもいいから
声かけしてくださいって言う家族はいないよね?
ちょっとだけベテランな俺はどうしてるか。
毎回毎回
スプーンを口に運ぶたびに声かけはしてない。
ちょっと口の開きが悪いなとか
噛むのをやめちゃったなって時は声をかけたりする。
聞こえてないかもだけど
声をかけるのと同時にほっぺたを刺激したりして口に入ってることをわかって貰うようにしてる。
聞こえてるんだかわからない…
指示も通じない…
でも新人みたいな声かけも
無駄な時間だとは思わないし必要だと思う。
だから
俺は25分ぐらいで終わらせるイメージ。
遅くなった分は
他のところで急いで取り戻せばいい。
何が正解ってない介護って言われるけど
俺は
自分なりに考えたバランスで
これからも入居者と関わっていくつもり。

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