Pai Pai Maa Maa:プロレスだあ 2003年頃
タイにプロレスがやってきた。
往年の力道山ファンの血が騒ぐ。
悪人と善人がいて、見え見えの展開がある……。いや、だからこそプロレスは最高なのだ。
即座にチケットを手配した。
会場はインパクト・アリーナ。ノンタブリーの家からなら車で30分ほどだ。
会場に足を踏み入れると、すでに満員御礼。
タイの熱気は凄まじい。
小生のお目当ては、ウルティモ・ドラゴンだ。
初めてタイで開催されるプロレスのリングに、
日本人レスラーが立つ。それだけで胸が高鳴る。
リングに目をやると、ロープ越しに彼がいた。
ウルティモ・ドラゴンだ。
タイの人々にとって、
覆面レスラーという存在そのものが
未知の世界だったのかもしれない。
会場からは歓声と拍手が沸き起こるが、彼らが日本人だなんて知るよしもないだろう。
そんな観客の中で、日本から来た小生だけが知っているという、
妙なうれしさがあった。
第1試合、ウルティモ・ドラゴン対ジェイミー・ノーブル。
鮮やかな動きで、最後はスリーカウント。
勝利。
全7試合、メインイベントの4人タッグマッチまで、
あっという間だった。
まあまあ楽しめた、というのが正直なところだ。
あの日が、タイのプロレスの始まりだったのかもしれない。
……なんて考えながら、
帰り道もニヤニヤしていた。
次回はウタラディットの幻と、赤茶けた大地のお話です。
