掃除のおばさんに教えてもらったリーダーシップの本質
(※この記事は3分で読めます。約1,100字)
リーダーシップとは、「影響力」である。
そして、リーダーとは、
「人を動かす影響力を持った人」である。
これはソニー創業者の井深氏が語った、
とある工場であったお話。
最新鋭の設備を備えた工場があり、
そこには世界中から大勢の見学者が訪れていた。
しかし、工場には一つ問題があった。
それは、トイレの落書きが
なくならないことである。
会社の恥だからやめろと、
工場長がお触れを出しても一向になくならない。
そのうち「落書きをするな」という
落書きまで出てきて、手のつけようがなかった。
ところが、ある時ぴたっと落書きがなくなった。
何があったのか確認すると、
なんとパートの掃除のおばさんが、
蒲鉾の板に次の文言を書いてトイレに張ったら、
落書きがなくなったというではないか。
「落書きをしないでください。
ここは私の神聖な職場です。」
この件でリーダーシップを取れたのは、
井深氏でも工場長でもなかった。
掃除のおばさんこそがリーダーだった。
この話を聞いて、思い出した物語がある。
『ハチドリのひとしずく』という、
南米の先住民に伝わる物語だ。
本当に短い物語で、このような内容である。
山火事で動物たちがわれ先にと逃げている。
でも、クリキンディというハチドリだけは、
一滴ずつ口ばしで水のしずくを運んでは、
燃え盛る炎に落として、いったりきたり。
それを見て動物たちは笑うが、
クリキンディはこう言った。
動物たちがそれを見て
「そんなことをして いったい何になるんだ」
といって笑います
クリキンディはこう答えました
「私は、私にできることをしているだけ」
この物語は自分に生き方を教えてくれた。
すなわち、人や環境のせいにせず、
自分のできることに集中するということ。
そうすれば、自ずと運は開けていくということ。
トイレの落書きがぴたっと
なくなったのはなぜか。
それは、掃除のおばさんが
毎日ひたむきに仕事をしているのを
皆が目にしていたからだろう。
そのことは、「私の神聖な職場です」という
一言に表れている。
汚された恨みつらみを口に出さず、
ただ懸命に仕事をする。
おばさんが他人をリードできたのは、
自分をリードできる人であったからこそだ。
自分もこの4月に社内で異動になり、
様々な引き継ぎを受ける中で、
正直いろいろと思うこともあった。
でも、そんなことを言っても、
天に唾するだけだ。
毎日額に汗しているメンバーに失礼だ。
誰かや何かのせいにせず、
自分にできることを愚直にやる。
たとえそれが大河の一滴だとしても、
覚悟を決めて水を注ぎ続ける。
神様がいるのかは分からないが、
それこそが道が開ける手段だと、
掃除のおばさんに教えてもらった気がした。
だから私は常にこう言っている自分でありたい。
「私は、私にできることをしているだけ」と。
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