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こんな本を読んだ 『彼岸過迄』

比較的最近読んだ本の感想を投稿しています。古い本が多いです。『安っさんのこんな本を読んだ』というマガジンにまとめます。

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『彼岸過迄』

夏目漱石の『彼岸過迄』を読みました。

昨年1月から始めた「漱石全部読む」。主要小説を順番に読んでいます。今回は『彼岸過迄』を読了しました。

この小説、『坊ちゃん』や『こころ』のようなメジャーではありませんが、漱石らしい作品です。『行人』、『こころ』と続く後期三部作の一作目とされます。

といっても、『それから』や『こころ』のような劇的なストーリーもなく、ちょっと「変な」小説でした。

漱石が言っているとおり、短編小説を集めた構造。いわゆる連作短編集といったところです。

それぞれの短編で主人公・話者が変わり、少し注意していないとわかりにくい。

第二話では、主人公が依頼されて探偵もどきをやり、次の章では依頼主に結果の報告をするという、なんとも意味がわからない展開。

第五話では、漱石得意の自意識過剰男の恋愛が描かれるのですが、そのグジグジぶりが変におかしい。漱石の筆がさえています。男女は、この話の最後でけんかわかれしてしまいます。

続く最終話でもこの恋愛が話題になりますが、結局その後どうなったかよくわからない。不全感が残ります。

息づまるような展開はない。でも読みだしたら止まらない。それは漱石の文章がいいからだと思います。変だけど読ませる。

特に第四話、『雨の降る日』は美しくて悲しい。

漱石のうまさがきわだった作品だと思います。


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すみません。今、体力がなくてお返しのスキができておりません。ご了承くださいませ。

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