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アイドルアレルギー(爪毛の挑戦状、410字)

俺は、アイドルが大好きだった。

新幹線のグリーン車で後ろの席に誰かが座った。その途端に背中が痒くなった。指で触った感覚は蕁麻疹。ゆっくり立ち上がり荷物を下ろすフリをして後ろの席を見た。

アイドルの東山凛だ。サングラスとマスクをしているが、アイドルオタクの俺の目はごまかせない。

ゆっくり席に座ると目がむちゃくちゃ痒くなる。アイドルを見たからなのか。

それ以来、アイドルを見れば目が痒くなるし、歌を聞けば耳が痒くなる。

そんなある日、バイト先で、すごくかわいい子に出会った。俺は彼女の好きなものをリサーチした。こういうことはオタクの得意技だ。

趣味や好きなものを偽って、気が合う…と思わせた。
「いいよ。私たち気が合うから一緒にいて楽しそう」
俺の告白の返事だった。

幸せだった。

喫茶店での待ち合わせ。彼女が来た。
「芸能事務所にスカウトされたの。どうしたらいいと思う?」
「もう、返事したんだろ」
「何でわかったの」

全身が痒くて死にそうだった。

こちらに参加です。
自分の手に入るものか、入らないものか?
手に入らないと思えば、ものすごく価値があるもののように思いますが、本当にそうでしょうか?
身の回りのものの方がずっと価値がある、そのことに気づけば、人生楽しくなると思います。

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