1分のわるいところ(410字)ショートショートnote杯延長戦、爪毛の挑戦状
お父さんは昔から厳しい人で、僕はおっちょこちょいだった。
僕が、ボタンの穴をかけ間違えると、
「1分以内に直せ」と言うし、
右と左と違う靴下を履いても、
「1分以内に直せ」とよく言われた。
叱られて、いつも、ものすごくへこんでいた。
1分は短すぎる。せめて、3分にしてほしいといつも思っていた。
案の定、いつも間に合わず、
「遅い」
と怒られた。
でも、もう大丈夫。
「ん〜わかる〜。1分なんて、無理よねぇ。1分なんかじゃ何もできないところが、1分のわるいところよねぇ」
今では、そう言ってくれる。
え?誰がそう言ってくれるかって?
それは、お父さん。でも、今はお母さん。
僕にはお母さんが二人いる。
お父さんは、もともと、そういう人だったけど、頑張って怒鳴ることでお父さんを演じていたらしい。
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ここからハッピーエンドとバッドエンドに分かれます。あと残り、両方79文字です。
ハッピーエンド好きの人は、Aパターンを、
バッドエンドでもいいから、どんでん返しが好きと言う人はBパターンを続けて読んでください。
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Aパターンーーーーーーーー
今では、僕が言う。「早く、あと3分だよ」
「3分なんて、短すぎるわ。お出かけ前のお化粧とかお洋服とか、大変なんだから」
これが、1分と怒鳴っていた人とは思えない。
了
Bパターンーーーーーーーーー
僕は、今、お父さんに叱られながら、オネエ言葉を話すお父さんを想像してニタついた。
そしたら、殴られた。
現実のお父さんは、夢の中のお父さんと違い、男のままだった。
了
こうやって見るとAパターンの方が文字が少なく見えますが、両方きっちり79文字です。
こちらも爪毛さんの挑戦状
【単純に難しくて話が思い付かない】
の中のお題でした。
ありがとうございました
