運試し1分(410字)ショートショートnote杯延長戦、爪毛の挑戦状
今、俺は閻魔大王の前にいる。地獄行き。嘘をついたり、人を騙したりした。
でも、普通に生活していたらみんなやる程度だ。
そんなことを考えていた。
「運試しだ。お前は何があっても、前だけを見て歩きつづけろ。たった1分間だけ。それができたら、お前を天国に行かせてやる。スタートじゃ」
閻魔大王がそういうと、周りの風景が突然変わった。
どこかの田舎の道。両側は田んぼで1本の道が遥か遠くまで続いているようだ。信号機もない。
歩き始めた俺は、少し前方に誰かがいるのが見えた。
前だけをみて、どんどん歩く。おばあさんが大きな荷物を抱えて、一歩一歩辛そうに歩いている。
目の前でふらつき、かわいそうで、手を差し伸べ介助した。しまったと思った。
「合格だ。もし無視していたら地獄行きだった」
閻魔大王の声がした。良かった、天国だ。
あれ、今いい話になってるけど、閻魔大王、嘘ついたよな。いいのか?
閻魔大王の声がした。
「やっぱり地獄だ。天国でチクられたら困る」
了
こちらの爪毛さんの挑戦状に答えました。
