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たいてい序盤に、毎週ショートショートnote裏お題、410字



彼女とはよくつるんでいた。でも、住む世界が違う人間だと思っていた。常に冷静で、勉強も運動も優秀だった。

だから屋上で、彼女の口から「好きです」と告げられて驚いた。

危うく即答しそうになったが、反射的に「ちょっと考えさせて」と言った。なんとか俺の理性が働いてくれたからだ。

だが、教室に戻ると、様子がおかしかった。

親友はニヤつきながら「よう、主人公」とか言うし、後ろの席の女子は机に突っ伏して「ついにこの日が来たぁぁ……」と謎の感涙を漏らしていた。

「え、なに? みんな知ってたの?」

「は? 逆に知らなかったの?」というリアクションが返ってくる。

「いや、俺、まったく気づいてなくて、映画や小説では、たいてい序盤に日常の描写の後、さっきの俺みたいに事件が起きて……俺の物語、これから始まるのかなって」

「違うよ」友人が真顔になる。「みんなずっと見守っていたんだよ。もうお前がうんって言ったらエンディングなんだよ。エンドロール流れるよ」
(410文字)

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