A Broken Frame と TECHNODELIC のジャケットデザインについて
ここのところ、The Beatles と
John Lennon ばかり聴いていた。
そんな中、今朝 YouTube を開いたら、
Depeche Mode が右側に表示された。
久しぶりに聴きたくなった。
Depeche Mode を初めて聴いたのは高校1年の時。
同級生に、「YMO が好きなら好きだと思うよ」
と勧められたのがきっかけだった。
カセットに録音してもらい聴いていた。
時も経ち、YouTube で気軽に音楽を聴ける時代になり、
かなり前の話だが、石野卓球 がよく話題に出していたこともあって、改めて聴くようになった。
改めて聴くとやっぱり良くて、アルバムを全部揃えようと思ったのだが、結局買ったのは
A Broken Frame とベスト盤だけだった。

A Broken Frameについてだが、以前から少し気になっていたことがある。
それは、TECHNODELIC の共通点だ。

赤いスカーフを頭に巻いた女性。
ただ、この2枚の共通点について書かれた記事はインターネット上に見つからない。
なので、少し書いてみようと思った。
Depeche Mode のメンバーが、YMOの大ファンだったという話は有名だ。
なので私は、もしかしたら影響を受けて、似たモチーフや空気感を取り入れた部分もあるのかな?と思っていた。
もちろん偶然かもしれない。
ただ、改めて見比べるとやはり面白い。
そして、どちらも本当に良いジャケットだと思う。
2枚並べて飾りたいから、レコードを買おうかな。って何度思ったことか。
時々ヤフオクで検索するのだが、高い。
もう少し安ければ、たぶん買ってしまうと思う。
久しぶりに両方を聴いているが、
どちらもやっぱり素晴らしいアルバムです。

最後に参考まで。
『depeche modeの a broken frameのジャケットとymoのtechnodelicの女性の方のジャケットに共通するものを感じるのだが、その背景について詳しく教えて』とググってみた。
※注意※ ちょこっと長めです
Depeche Mode(デペッシュ・モード)の『A Broken Frame』(1982年)と、YMO(イエロー・マジック・オーケストラ)の『TECHNODELIC(テクノデリック)』(1981年)のメンバーではない女性バージョンのジャケット に共通性を感じるというのは、非常に鋭く、美術的・音楽史的にも完全に正しい着眼点です。
結論から言うと、両者の共通項は「1920〜30年代のソビエト連邦(旧ソ連)のプロパガンダ・アート、および社会主義リアリズム(構造主義)へのオマージュ」にあります。
当時の冷戦構造や、1980年代初頭のニュー・ウェーヴ/インダストリアル・ミュージックの潮流が絡み合った、その背景にある詳細なストーリーを解説します。
1. 各ジャケットの元ネタとコンセプト
🛠️ YMO 『TECHNODELIC』(1981年)
アートディレクター:奥村靫正
ビジュアルの背景:
ジャケットに描かれたスカーフを巻いた女性は、ソビエト連邦の「コルホーズ(集団農場)」で働く女性の広報用写真(プロパガンダ写真)が元になっています。
奥村靫正氏の回想によると、ドイツのコラージュ作家のパンフレットで見つけた「共産主義体制の象徴として、非常に幸福そうに働く女性の姿」にインスパイアされ、以前から使いたいと温めていたアイデアでした。
インナースリーブ(内袋)を引っ張ると無機質な「機械・ロボット」の図解が飛び出すギミックになっており、「機械のように管理・組織化された共産主義国家の人間」をシニカルなメタファーとして表現しています。


🌾 Depeche Mode 『A Broken Frame』(1982年)
フォトグラファー:ブライアン・グリフィン(Brian Griffin)
ビジュアルの背景:
イギリスの広大な麦畑で、鎌(シングル)を手に農作業に励む女性を捉えたこの美しい写真は、ライフ誌(LIFE)の「1980年代の最優秀写真」にも選ばれた傑作です。
撮影したブライアン・グリフィンは、ロシアの画家カジミール・マレーヴィチが描いた「 neo-suprematist(新構成主義)におけるロシアの労働者(農夫)の絵画」から直接のインスピレーションを受けたと公言しています。ソ連の社会主義リアリズム写真や、労働を神聖視するプロパガンダ・ポスターの構図を、イングランドの風景のなかで完璧に再現したものでした。
2. なぜ1980年代初頭に「ソ連(共産主義)」だったのか?
この2つの作品が、わずか1年のズレ(1981年と1982年)で同じモチーフに到達した背景には、当時の音楽・カルチャーシーンの必然的なトレンドがありました。
インダストリアル/コンストラティヴィズム(構成主義)の流行:
1980年代初頭のポストパンク〜ニュー・ウェーヴ期において、西側の最先端のクリエイターたちの間で「ロシア構成主義(グラフィックデザイン)」や「重工業・労働者」のモチーフが大流行していました。冷戦下の東側のディストピア感や、力強いプロパガンダの美学を、あえてポップアートとして消費するアプローチです。サンプリング・テクノロジーの夜明け:
音楽的には、YMOの『TECHNODELIC』は世界で最初期にカスタムサンプラー(LMD-649)を本格導入し、工場や金属の「金属音・機械音」を楽曲の骨組みにしたアルバムです。Depeche Modeも次作『Construction Time Again』(1983年、これもハンマーを持つ労働者のジャケット)からサンプリングを多用したインダストリアル・ポップへ傾倒していきます。
「無機質な機械の音(インダストリアル)」という音楽性を視覚化するうえで、「ソ連の労働者」というアイコンはこれ以上ないほど合致していたのです。
3. まとめ
2つのジャケットに共通する「どこか寂しげでありながら力強く、無機質なようでいて人間臭い」という独特の空気感は、1980年代初頭のテクノ/ニュー・ウェーヴが、1920年代のソビエト芸術という『過去の未来主義』を発掘してドッキングさせた結果生まれたものと言えます。

