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個人事業主のポートフォリオに必要なのは実績よりも「ポリシー」

選ばれる人になるためには、「強み」を並べるだけでは足りません。

「丁寧に寄り添います」「強みを活かします」と書いてもいい。けれど、読み手が知りたいのは、その先です。

なぜ、あなたは丁寧に寄り添えるの?
なぜ、人の強みを活かせると言えるの?

元国語教師として思うのは、言葉には「根拠」が必要だということです。そして個人事業主にとって、その根拠になるのが、これまで歩んできた人生経験なのだと思います。

私は文章コンサルタント・作家として、個人事業主や企業様のプロフィール、サービス紹介、発信文、理念づくりなどをお手伝いしています。

個人事業主の方のポートフォリオやプロフィールを見ると、多くの場合、そこには仕事の実績やサービス内容が並んでいます。


もちろん、実績は大切です。
何ができるのか、どんな仕事をしてきたのか、どんな成果を出してきたのか。それは依頼を検討する人にとって、大事な判断材料になります。

けれど私は、それだけでは足りないと思っています。

「強みを活かします」
「丁寧に寄り添います」
「あなたらしさを大切にします」

こうした言葉も、よく使われます。どれも悪い言葉ではありません。むしろ、仕事をするうえで大切な姿勢です。

でも、なぜあなたがクライアントの強みを活かせるのか。
なぜ、あなたは寄り添えると言えるのか。
なぜ、その仕事を大切にしているのか。


そこに紐づく人生経験や仕事の文脈が語られていなければ、それは似通った謳い文句に見えます。

たとえば、同じ「丁寧さ」という言葉でも、元事務職が言う丁寧さと、元教師が言う丁寧さでは、読み手が受け取る印象は変わります。

元事務職の方の丁寧さには、書類を正確に扱う力、段取りを整える力、ミスを防ぐ確認力が見えるかもしれません。

元教師の丁寧さには、人の理解度に合わせて説明する力、相手の表情を見ながら言葉を選ぶ力、できない理由を一緒に探す姿勢を想像するはずです。

同じ言葉でも、その人の経験によって意味は変わりますよね。

だからこそ、個人事業主が自分の仕事を伝えるときには、ただ「私は丁寧です」「寄り添います」と書くだけではなく、その言葉がどんな経験から生まれているのかを語る必要があります。


私はそれを、仕事における「約束」だと思っています。

あなたは、誰に対して、何を大切にして仕事をするのか。
どんな経験が、その姿勢をつくってきたのか。
何を守りたくて、何をしたくなくて、どんな責任を引き受けるのか。

そこまで言葉にできたとき、プロフィールやサービス紹介は、ただのPRではなくなります。

その人が選ばれる理由になります。


私自身が大切にするのは、ただ「きれいな文章」を書くことではありません。その人の中にある、まだ言葉にならない思いや葛藤、怒り、願いに輪郭を与え、相手に届く言葉へ整えることです。

私には、中学国語教師として八年間、生徒たちの言葉と向き合ってきた経験があります。

そもそも、作文以前に、子どもたちは自分の考えをうまく言葉にできません。言葉になる前の思いが胸の中にうずまいていて、どう伝えればいいのか分からない。

何を思っているのか。
何を言いたいのか。
どんなふうに伝えれば、クラスメイトとぶつからず、うまくやっていけるのか。

それを教え続けるのが教師の仕事です。
国語の舞台はたいてい、授業だけではなく、学校生活の中にありました。


その後、Webライターとして多くの文章を書き、介護職として人の生活や尊厳に近い場所にも立ちました。

病気や老いによって、身体は少しずつ不自由になります。病気によって、言葉がうまく出なくなった人もいます。

怒ることでしか、感情を伝えられない人。
「早くあの世へ行きたい」と嘆く人。

その言葉の奥には、「私の気持ちに気づいて」「寂しい」「辛い」「分かってほしい」という思いが隠れていました。

どんな人にも、その人が生きてきた時間があり、選択があり、うまく言えないまま抱えてきた思いがあります。

その一つひとつを、丁寧に掬いたい。
なかったことにしたくない。
誰にも言えず辛い経験があったなら、そこを解きほぐして、言葉を探していきたい。

そう思う背景には、私自身の経験もあります。


私は、ずっと「自分なんて」と思ってきました。

小学校から私立に通う中で、周りには勉強ができる子、目立つ子、特技を持った子がたくさんいました。そこで私は、自分を「主役ではない」「モブだ」と感じていました。

十代の頃からずっと、自分の人生には語るほどのものがないと思い込んできたのです。

だからこそ、人が「自分なんて」「つまらない人生で」「大したことはしていなくて」と言うのを聞くと、どうしてもそのままにはできません。

本当にそうなの?
言葉にできていないだけじゃないの?
成果や実績がなければ、「大した人」じゃないの?


そんなはずない。

当たり前だと思っている経験の中に、あなただけの視点や強さや願いが眠っている。私はそこを一緒に見つけたい。

個人事業主の仕事は、その人自身の人生と切り離せません。
何をしてきたかだけではなく、何を見てきたのか。
何に傷つき、何に怒り、何を諦めきれず、何を守りたいと思ってきたのか。

そこに、その人の仕事の芯があります。

だから私は、プロフィールやサービス紹介を書くとき、ただ魅力的な言葉を並べるのではなく、その人の経験と仕事の約束をつなげていきます。

「丁寧に寄り添います」ではなく、なぜあなたが丁寧に寄り添えるのか。
「強みを活かします」ではなく、なぜあなたが人の強みに気づけるのか。
「あなたらしさを大切にします」ではなく、あなたにとっての「あなたらしさ」とは何なのか。

「優しさ」「丁寧さ」「らしさ」という言葉を使うとき、定義から始めます。
定義は、あなたの解釈で構いません。

そこまで掘り下げて、はじめて言葉はあなただけのものになります。


そこで事業主として忘れてはいけないこともあります。私の場合は、書き手として、【約束】があります。ポリシーとも呼べるものです。

人の人生を、書き手の都合で消費しない。
感動的に見せるために傷を飾ることもしない。
売れる言葉にするために、その人の違和感を置き去りにしない。

自分だけが気持ちよくなる言葉ではなく、相手に届き、なおかつ本人の尊厳が残る言葉を選ぶ。

私にとって文章を書くことは、人の尊厳と可能性を守る仕事です。

言葉にならない思いに輪郭を与える。
あなたの人生を雑に扱わない。
伝わる言葉へ整える責任を果たす。


この約束を土台に、あなたの仕事や人生の奥にある文脈を、一緒に言葉にしていきます。

もし、プロフィールやポートフォリオは書いているのに、どこか自分の仕事が伝わりきっていない気がするなら。
「強み」や「寄り添う」という言葉を使っているのに、ありきたりに見えてしまうと感じているなら。


あなたの仕事の奥にある経験と約束を、一度、言葉にしてみませんか。
あなただけの約束が見えたとき、仕事の言葉はただのPRではなくなります。

五つでも三つでも、「これは守りたい」という軸が定まれば、プロフィールもLPもホームページの文章も、迷うことはありません。

あなたを必要としている人に届く、選ばれる理由になります。


「約束の言語化」にご興味がある方は、ぜひお気軽にお問い合わせくださいね。

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