「インド、M3Mショッピングモール」

未来だけ、先に完成していた
グルガオンの新築モール
手すりの向こうは、まだ工事中
10年後の街に
まちがえて、入ってしまった。
それが、最初の感想だった。
BBEは、日常のふとした体験を、脳科学の視点で読み解くnoteです。
完成した人が教えるんじゃなく、一緒に変わっていく途中の人が書いています。

🎳 巨大な、新品
インドの、グルガオン。
M3M 65th Avenueという
新築の巨大モールに、来た。
まず、でかい。
敷地は、14エーカー。
東京ドームより
ひとまわり、広い。
区画は、800もあるらしい。
入口には
人の背丈より大きい
ボウリングのピン。
壁には、テナントのロゴが
ぎっしり。
金の扉の
宮殿みたいな、レストラン。
磨かれた大理石の広場に
噴水が、しゃんと上がる。
ぜんぶが、新品だった。




ボウリングもできるらしい

Heads Up For Tailsという名前

さっきのUNDERDOGGSが入ってる



🦆 だれも、いない
ただ、ひとつ。
人が、いない。
昼下がりの、広場。
見わたして
数えられるくらいの、人。
噴水は
だれも見ていないのに
まじめに、上がりつづける。
通路のすみには
まだ、工事の足場。

また来る時間が早すぎたのか!?

上にはまだ足場が残ってた

インドって噴水多い気がする

左にはさっきのペット用品店、奥には塔のオブジェ
庭のすみでは
麦わら帽子をかぶった
アヒルの置物が
腰に手を、あてていた。
新品のモールなのに
アヒルはもう
日に焼けて、はげかけている。
インドの日差しは
未来より、足が速い。

もう日焼けしてる
🌫️ 手すりの、向こう
二階のテラスに、出た。
手すりに、もたれる。
こちら側は
刈りこまれた植木と
花壇と、水盤。
向こう側は——
砂埃の、空き地。
瓦礫(がれき)の山、ゴミの山。
送電線の、鉄塔。
そのまた向こうに
建設中の高層マンション群。
クレーンが、首を伸ばす。
手すり一本、はさんで
完成した未来と
工事中の現在が
向かい合っていた。

手すり一本の時差

街はこれから来る

ゴミ捨て場なのか、、、


クレーンも見える

足元はまだ空き地
⏳ 時差の、境界線
最初は
「10年後に来た」と
思っていた。
でも、ちがうな。
ここは、10年後じゃない。
未来のほうが先に完成して
現在があとから
引っ越してくる街なのだ。
日本の感覚とは、逆だ。
人が集まった場所に
あとから、建物が建つ。
ここでは、器が先に建つ。
街のほうが、追いかける。
だから、あの広場は
からっぽなんじゃ、ない。
まだ、届いていないだけ。
800の区画が
ぜんぶ灯る日を
噴水は、練習しながら
待っている。
帰りぎわ
もういちど、振りかえった。
だれもいない大理石の上で
噴水が、一斉に上がる。
水の粒が
真昼の光を抱えたまま
いちばん高いところで
一瞬、止まった。
器だけ先にできて
中身があとから来た人間も
ここに、ひとり。
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📎 M3M 65th Avenue(公式サイト・グルガオン Sector 65):
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