【ドラフト2025】ヤクルト4位・増居翔太|神宮で再び挑む「知性派左腕」の新章
彦根東→慶應→トヨタ──二度の指名漏れを経てつかんだ、プロ入りへの切符
社会人No.1左腕・増居翔太(トヨタ自動車)が、東京ヤクルトスワローズからドラフト4位指名を受け、ついにプロの舞台・神宮へ帰ってきた。
チームは池山隆寛新監督のもとで再始動。
増居はその新体制の中で、開幕ローテ入りを目指し、ゆくゆくは「最多勝」と「息の長い投手人生」を掲げる。
憧れの和田毅、石川雅規のように──速さではなく、精度と知性で勝負する新たな技巧派左腕が、いま確かに歩みを始めた。
1️⃣ 神宮に帰る──三度目の秋に咲いた花
慶應時代、何度も神宮のマウンドに立った男が、今度はプロのユニフォームでその地に戻る。二度の指名漏れを乗り越え、三度目の秋につかんだ夢。そこにあるのは、運ではなく努力の必然だった。
慶應義塾大学時代、増居翔太は何度も神宮球場のマウンドで腕を振った。2021年の全日本大学野球選手権では9回完投で慶應を34年ぶりの優勝に導き、最優秀投手賞に輝いた。東京六大学リーグでは春秋連覇を達成し、3年時にはベストナイン投手部門に選出された。あの神宮のマウンドが、再び彼を待っている。
2025年10月23日。指名当夜の会見で、増居は一度だけ深呼吸をして、口元をゆるめた。「昨年に続いて、今年も指名されないかもしれないと思っていた中で呼ばれた。ほっとした」――(毎日新聞 2025/10/23)。その言葉には、二度の指名機会を逃した男の安堵と喜びが滲んでいた。
大学4年時のドラフトでは指名に至らず。社会人2年目となった2024年秋も指名されず。そして社会人3年目、2025年秋。ヤクルトのドラフト4位で名前を呼ばれた瞬間、ようやく夢への扉が開いた。「まずは開幕ローテーションに入るのが目標。次に最多勝を目指したい」と語る増居の目線は、すでに前を向いていた。
【増居翔太ドキュメント】
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では、二度の指名漏れを経た増居を、ヤクルトはなぜドラフト4位で指名したのか。社会人3年間で何を身につけ、25歳の即戦力左腕として、どんな未来を描けるのか。トヨタで磨いた「再現性」、そして奥川恭伸との対比から、その可能性をたどってみたい。
© 2025 ibukiwriter|伊沢いぶき
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