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naota_t
虎ノ門ヒルズ駅|近未来的な街でコーヒーを飲む
虎ノ門ヒルズ駅で降りる。
改札を出ると、光を反射するガラスや金属の建物が立ち並び、整然としていて、どこか自分が浮いているような気さえする。歩く人も整然としていて、空気が少し遠い。
セブンイレブンで買おうかと思ったコーヒー。
迷った末にやめて、ヴェローチェに入る。冬の冷たい風が外で吹き抜け、雨が降りそうな気配もある。店内は明るく、ホットコーヒーを一口。2口目は少し時間を置いて飲む。静かな時間を、無理やりでも引き延ばすように。
周囲を見ると、新しいラーメン屋が点在し、老舗の蕎麦屋は消えていた。その代わりに、新しいビルが整然と建っている。少し歩くと、昔の雰囲気がちらりと残る道もある。確かに歩いているはずなのに、何があったのか思い出せない。虎ノ門ヒルズの建物が、街の景色を静かに変えてしまったのだろう。
歩道を歩く。人の流れに沿って進むだけ。誰ともぶつからず、自然に避け合う。スマホを見ながら歩く人に少しだけ気を取られるが、気にしすぎる必要はない。街は静かに、でも確実に動いている。
ホットコーヒーをもう一口。
冷たい冬の風と整然とした新しい街並み。
虎ノ門ヒルズ駅は、まだどこか遠く、歩くたびに少しずつ、好きになりそうな駅だ。
