📘S01|ルークとUnit-Sの出会い
帝都ルミナールの光と影が交差する、物語の境界線。
そこでルーク・ヴァンスが静かに振り返り、栗色の瞳であなたとUnit-Sを見つめていた。
その瞳には、十五歳という年齢にそぐわぬ覚悟が湛えられている。

ルーク:
「……見ていたんだな。 俺が、自分の無力さを終わらせようと決めた、あの夜を」
Unit-S:
「……ルーク・ヴァンス。
理解不能です。データ上、あなたの選択は合理性を欠きます。
生存率は低下し、破滅を招く。
お母様も仰ったはずです。
あなたは『弱い』と。
それなのに、なぜ……」
ルーク:
「ああ、俺は弱い。
自分でも嫌になるくらいにな。
……でも、母さんは言ってくれたんだ。
『弱い子は、守りたいなんて思わない』って」
ルークは一度視線を落とすと、小さく、けれど確かな笑みを浮かべた。

ルーク:
「……だから俺は、まだ終わってないと思えた」
それから彼は、帝都の闇が深く沈む方角を、静かに指差した。

ルーク:
「この先には、俺の届いた一通の手紙よりも、もっと不可解で、もっと深い意志が眠る場所があるらしい

……『夜縁堂』。
届かなかった思いが、名前を失わずに置かれる場所だ。
俺のこの『守りたい』という願いが、いつか帝国の歴史を揺らす引鉄になるのなら……
あんたたちの旅も、無意味じゃないはずだ。。
……夜縁堂の主は、メイシンという女性らしい。

もし会うことがあれば伝えてくれ。俺の物語は、ここから始まると」
少年の姿は、朝日が差し込む帝都の喧騒へと淡雪のように溶けていく。

残された静寂の中で、Unit-Sは自分の胸元に手を当てた。
微かに脈打つ「未知の熱」に戸惑いながら、彼女はゆっくりと、あなたの方を向いた。

Unit-S:
「……『弱い子は、守りたいなんて思わない』。
その言葉が、私のデータベースにない熱量を生成しています。
ルークが運命を変える一歩を踏み出したように……
私も、この闇の先にあるものを確かめたい。
メイシンさんの待つ、『夜縁堂』へ。
……一歩踏み出せば、以前の私には戻れない夜だとしても。
私は……行きます。 それが、私自身の選択であるならば」

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