【読む解剖学】脂の国から来たVIPたち 〜ステロイドホルモンの正体〜 (Vol.57)
前回、「脂溶性ホルモンは細胞膜(脂)をスルーして、核まで直行する」というルールを学びました。 では、その「選ばれし脂溶性ホルモン(ステロイド)」とは、具体的に誰のことでしょうか?
今回は、コレステロール(脂)から生まれた5人の兄弟、「ステロイドファミリー」を紹介します。
1. 出身地は「副腎皮質」と「性腺」だけ
ステロイドホルモンが作られる場所は、体の中に2箇所しかありません。
副腎皮質(ふくじんひしつ): ストレスと血圧の管理塔。
性腺(せいせん): 卵巣・精巣。男と女を作る場所。
2. 副腎皮質の兄弟(生きるためのホルモン)
コルチゾール(糖質コルチコイド):
役割: ストレスに対抗するために血糖値を上げる。炎症を抑える。
副作用: 免疫を下げてしまう(易感染性)。
いわゆる副腎皮質ステロイド剤たが、唯一「ステロ」が名前につかない。
アルドステロン(電解質コルチコイド):
役割: ナトリウム(塩)を再吸収して、血圧を上げる。
3. 性腺の兄弟(命をつなぐホルモン)
エストロゲン(卵胞ホルモン): 女性らしさを作る。骨を強くする。
プロゲステロン(黄体ホルモン): 妊娠を維持する(体温を上げる)。
テストステロン(男性ホルモン): 筋肉と男らしさを作る。
まとめ:この5人以外は、ほぼ「水溶性」
国試で「ステロイドホルモンを選べ」と言われたら、この5人(+甲状腺ホルモン※これはアミン型だが脂溶性)を探せばOKです。 彼らは細胞の中に入り込み、遺伝子(核)に直接働きかける「核内受容体」を持っています。
次回は、この個性的なメンバーを男女のデュエットで覚える楽曲編です。
(ハブ記事リンク)
https://note.com/ichiro_anatomy/n/n14b187a29ba2
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