電撃あらっ太郎(高砂電器産業)/裏モノ連チャン機編-6-【4号機】(パチスロ連チャン機烈伝 第6回)
殺人告知が脳を焼いた
高砂電器産業「電撃あらっ太郎」裏モノ狂騒記
■カキーン!オレンジ消灯の瞬間に世界が止まる!
パチスロには「告知」という演出がある。ボーナスフラグの成立をプレイヤーに知らせる仕組みだ。GOGOランプのように光るもの、音で知らせるもの、リールの動きで示すもの様々な方法があるが、電撃あらっ太郎の告知は、その中でも別格の存在感を放っていた。
金属音と共に、台がオレンジ色に消灯する。
その一瞬の体験を、「殺人告知」と呼んだ者がいた。言い得て妙だと思う。殺人的なインパクトを持つ告知。それが電撃あらっ太郎の本質を一言で表している。
告知のタイミングはランダムだ。第1リール停止の瞬間に来ることもある。第2リール停止後に来ることもある。第3リール全停止後の翌レバーオンのタイミングで来ることもある。どこで来るか分からないという不確実性が、この告知の恐ろしさを何倍にも増幅させていた。
リールが回転している間、プレイヤーは常に「次の瞬間に来るかもしれない」という緊張を強いられる。第1リールを止めた瞬間、息を呑む。消灯しなかった。第2リールを止める。まだ来ない。第3リールへ手が伸びる。止めた瞬間カキーン。オレンジ色にリールが染まる。
この体験を一度味わった者は、二度とこの台の前を素通りできなくなる。脳を焼かれるとはまさにこのことで、電撃あらっ太郎はその告知演出だけで、多くのプレイヤーをリピーターに変えてしまう魔力を持っていた。
パチスロ連チャン機烈伝 第6回 電撃あらっ太郎(高砂電器産業)/裏モノ連チャン機編-6-【4号機】
※ 2026年04月23日16時33分
■高砂電器産業という「裏化率の高いメーカー」
電撃あらっ太郎を作ったのは高砂電器産業というメーカーだ。このメーカーの名前を聞いて、4号機時代を生きたスロットファンの多くが「ああ、あの会社か」と反応するのは、高砂台には独特のブランドイメージがあったからだ。
良くも悪くも、高砂電器産業の台は「裏に化ける確率が高いメーカー」として業界内で認識されていた。正規機として販売された台が、半年後に新台として改めてホールに導入されるこのパターンが繰り返されることで、「高砂の台が遅れて入ってきたら要注意」という業界の暗黙知が形成されていった。
ユニバーサル、山佐、サミー、IGT、岡崎これらの大手メーカーの台は、正規スペックでも十分な人気と稼働を持っていたため、裏モノ化のインセンティブが相対的に低かった。しかしそれ以外のメーカー、特に販売台数が伸び悩んだ機種を持つメーカーにとって、裏基盤による「再生」は経営上の誘惑になりえた。高砂電器産業はその文脈で語られることが多いメーカーだった。
電撃あらっ太郎もまた、その流れの中にあったと推測するのは自然なことだ。
■厚木のマイホーム店稼働100%の光景
私が住んでいた神奈川県厚木市に、電撃あらっ太郎の設置店が一軒だけあった。本厚木駅から徒歩5分圏内のパチスロ専門店で、某公園付近に位置していたその店は、今は残念ながら潰れてしまっている。地元を知る者にはニヤリとする内輪ネタになるが、あの店のあらっ太郎は別格だった。
常に客付きが100%。これは決して誇張ではない。設置台数は多くはなかったが、あの台が空いている場面をほとんど見たことがなかった。朝から打っている常連、仕事帰りに立ち寄る社会人、週末に遠征してくるスロッター。様々なプレイヤーがあの台の前に座り、カキーンという金属音に一喜一憂していた。
この稼働の高さは、マイホーム店があらっ太郎を大切に使っていたことの証明でもある。設定をしっかり入れて、プレイヤーに楽しい体験を提供し続けるその姿勢が、一台の台を地域の名物に育てていた。ホールと台と客の三者が良い循環の中にあった、稀有な例だったと今でも思う。
この店のあらっ太郎との体験があったからこそ、後に千葉県九十九里の海岸沿いで同じ台に座った時の落差が際立った。
だが、この後に体験する「あらっ太郎」は、同じ台とは思えないほど凶悪だった。
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パチスロの往年の名機を機種毎に、思い出と共に語り尽くすノスタルジックなコラムを全話お楽しみ頂けます。現在は裏モノ連チャン機編を随時執筆中で…
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