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黒パグの #ChatGPTCreativeClub 活動日記⑦ ひまわりを分解し、体重を増やしたらAIのクセが見えてきた

※本記事は人間(黒パグP)が執筆し、AIをアシスタントとして使用しています。画像生成・編集にChatGPT/Grok等を、ファクトチェックにPerplexityを使用しました。最終的な編集判断はすべて人間が行っています。

こんにちは、黒パグです🐾

前回「次は出張」と書きました。嘘ではないです。今まさに西海岸方面に出張中です。ただし、出張記事ではありません。出張の飛行機の中で何をしていたか記事です。

機内で論文も読まず、寝もせず、ひまわり畑の女の子の絵を分解していました。
前回記事:https://note.com/ideal_slug1407/n/nfef81e61212f

🏃‍♂️‍➡️ 忙しい人の為の三行要約

・ひまわり少女の絵を観察していたら、「綺麗さの正体は線画ではなく色彩設計かもしれない」と気づいた。
・体重比較や人体実験をしてみたら、AIは体重そのものではなく「体型カテゴリ」を補間している可能性が見えてきた。
・最終的に盛大に事故ったが、その事故からネガティブプロンプトとAIの癖が大量に発掘できた。

1. 今回は「生成」ではなく「観察」の回

機内Wi-Fiは繋がる。ただし重い。論文を開くには疲れていて、寝るには目が冴えている。こういう時間に何をするか。
私はXを開きました。そしてタイムラインに、ひまわり畑に立つ少女のAIイラストが流れてきた。
題材はベタです。麦わら帽子、白ワンピース、夏。ひまわり畑。プロンプトとしては既出も既出のテーマ。なのに、なぜか目が止まる。
「これ、なんで強いんだ?」
──というわけで今回の記事は、画像を作った話ではなく、画像を見た話です。生成じゃなく、観察。⑥でコミック生成の楽しさに入ったあと、⑦では一段深く入ります。AI画像のどこが魅力で、どこが破綻していて、どんな癖が出るのか。それを見る回。
今回のテーマはこれ。
Generate → Observe → Understand.
作るより先に、見る。


2. ひまわり絵を分解する

最初に目に入ったのは、ターコイズグリーンの空でした。
ひまわり畑=青空+黄色+緑、というのが普通の連想です。ところがその絵は、空がターコイズ寄りに振られていた。黄色いひまわりと、白いワンピース、そして赤いリボン。色相環で見ると、これは補色配置になっている。黄色の補色は青紫だけど、ターコイズに寄せることで「夏の鮮烈さ」と「絵画的な落ち着き」を両立している。
つまりあの絵が強かった理由は、題材じゃなかった。色彩設計だった。「ひまわりの絵」ではなく「夏の印象を色で殴る絵」。
ということは、これは模写実験できる。幕島様(黒パグの検証用LLM48キャラ)にプロンプトを組ませて、自分のホームグラウンドで再現してみます。
麦わら帽子。白ワンピース。ひまわり畑。ターコイズの空。セミフォトリアル。
最初の出力はかなり良かった。良かったんですが──途中で謎のウィンドウや英文字が画面端に混じる。これは何度か遭遇している現象で、生成AIに「景色」を描かせると、なぜか学習データに紛れていたUI要素がうっすら混入してくる。気持ち悪いので、それらを抜いてもう一度。
再生成して気付いたのは、セミフォトリアル設定がアニメ塗りではなく、水彩・油彩寄りの絵画タッチに寄っていくということでした。これは多分、学習データのうち「写実的なひまわり畑」が油絵やアクリル画に偏っているせいです。AI画像の強さって、結局のところ細部を全部描くことじゃなくて、崩した筆致と色彩で「情報量があるように見せる」ことにある。これは観察の収穫。


3. 不気味の谷はどこから来るのか

ひまわり絵を眺めながら、別の違和感にも気付き始めます。
綺麗なのに、長く見ると、どこか怖い。
これが噂の不気味の谷というやつです。AI画像にはほぼ必ずこれが乗っている。原因を分解してみると、だいたい以下に集約される。
指が長い:手の関節数を間違える、または関節が一つ多い
腰が細すぎる:人体の重心線として成立しない細さ
腕と肩のパースが怪しい:肩関節から腕が「生えている」位置が微妙
背骨の位置が分からない:服のドレープが背骨を無視して流れている

ここで一つ仮説。AIは人体そのものを理解しているわけではなく、「人間が綺麗と感じる画面」を学習している。光、布、装飾、顔。これらで押し切れるけれど、長く見ていると人体の辻褄のほうが気になってくる。

つまり、AIにとって人体は「美しさを成立させるための舞台装置」であって、解剖学的構造ではない。これ、けっこう本質的な話だと思っていて、次の体重実験につながります。

ちなみに、不気味の谷の感じ方には個人差もあります。エンジニアやデザイナーのような「画面を構造で見る訓練を受けている人」ほど早く気付く。普通の鑑賞者は「綺麗だな」で止まる。逆に言うと、AI画像を商用で使うときに誰がチェッカーを担当するかで、検知できる破綻のラインが変わる、ということでもある。これは今後どこかで効いてくる話だと思います。

人体を「構造」として理解しているのか、それとも「印象」として補間しているのか。これを切り分けるには、人体の同じ部位を、連続的に変化させて並べてみるのが早い。同じキャラ、同じ服、同じポーズで、ある一つのパラメータだけ動かす。古典的な実験設計です。

この手の画像は苦手な方もいらっしゃる可能性がありますのでぼかしてあります
元画像をご覧になりたい方は記事末尾コミックビュアーからどうぞ


4. 体重比較実験:55〜60kgが妙にリアルだった

「AIは体重を理解しているのか、それとも体型カテゴリを補間しているだけなのか?」
これを検証するために、立ち絵比較表を作りました。身長160cm固定、体重を40kg、45kg、50kg、55kg、60kg、65kg、70kgの7段階に振る。服装はTシャツ+ジーンズ、髪型・表情・ポーズはすべて共通。
結果、面白いことが起きた。

55kg〜60kgあたりが、明らかに自然だったんです。
一方で、40kgはそこまで40kgに見えない。65〜70kgも、現実の個人差に比べると「かわいい範囲」に収束していた。
何が起きているか。

おそらく学習データの密集帯が「アニメ・イラストに描かれる女性体型」=50kg台後半にあって、AIはその近傍だと自信を持って描けるけれど、両端に行くほど補間が雑になる。40kgが「とても痩せた55kg」に見え、70kgが「ちょっとふっくらした60kg」に見える。両端を潰しに行く重力がかかっている、と言ってもいい。

これ、体重に限らずいろんなパラメータで起きてるはずなんです。「20歳の女性」が描けて、「8歳の女の子」も描けるけど、その間の13歳とか16歳が妙にどっちかに寄る、みたいな話。

学習データ密度の谷を、AIは自分の中心点で埋める。

もう少し正確に言うと、AIは「40kg」というラベルを見たとき、学習データの中で40kgとタグ付けされた画像を直接呼び出しているわけではない。「痩せ型」というクラスタの中心ベクトルを呼び出して、それをそのままレンダリングしている。だから40kgと35kgが似てしまうし、70kgと65kgも似てしまう。ラベルは入り口で、出口はクラスタの代表点。

これが中心回帰の正体だと思います。
そして注意したいのは、これを「AIの欠陥」と呼ぶのは少し違う、ということ。学習データそのものが、特定のレンジに偏って蓄積されているのが原因の半分以上です。

ネット上に流通している画像のうち、健康な範囲の体型は大量に存在するけれど、極端な痩せや極端な肥満は相対的に少ない。AIが描けないのではなく、人間社会が画像として残してこなかった範囲を、AIも持っていないだけ。鏡としてのAI、という見方もできる。


5. Grok加工で見えた学習データの癖

同じプロンプトをGrok経由でも回してみた。こちらのほうが、下腹部・腰回り・太腿・二の腕への配分が比較的自然で、学習データを素直に反映しているように見える出力でした。特に55〜60kg付近がリアル。

仮説:Grokのほうが「実在する人体写真」の学習比率が高めで、ChatGPT系のほうが「イラスト・アニメ的に整った人体」の学習比率が高め。

これは批評ではなく観察です。どっちが正しいかではなく、どっちのAIにどっちの仕事を頼むかという話。広告ビジュアルならChatGPT系、人体表現のラフ参考ならGrok系、みたいな使い分けが出てくる。
ちなみに、両方とも極端な体重では補間が崩れる、という性質は共通でした。これは学習データの問題というより、おそらく生成AIに共通する「中心回帰バイアス」っぽい。学習データの分布の中心に、出力が引き戻される。両端は希少なので、信頼度の高い中心へ寄せる。

これは画像生成だけの話じゃなくて、テキスト生成LLMでも同じことが起きているはず。「平均的でない出力を求めると、AIはまず平均的な出力を返してくる」という、あの感覚と同根の現象です。

たとえばコード生成でも、「珍しい言語仕様を使って書いて」と頼むと、結局はもっとも一般的な書き方に寄ってくる、ということがよくあります。

あれも中心回帰。画像でもテキストでも、AIの出力には重力がかかっている。重力に逆らうには、プロンプトでただ「珍しいやつ」と言うだけでは足りない。具体例を投入して、AIの座標を強制的にずらす必要がある。

今回の体重実験で言えば、参照画像を入れた場合と入れない場合で結果がかなり違ったのも、同じメカニズムだと思います。

ガチムチになった幕島翔子が描かれています


6. 筋肉ルートに分岐するAIと、刃牙幕島様爆誕

ここで実験が事故ります。
体重比較を別バリエーションで回そうとしたら、AIが体重増加を脂肪増加ではなく筋肉増加として解釈し始めたんです。
結果がこちら:
40kg:細身アスリート
50kg:腹筋うっすら
55kg:腹筋が割れ始める
60kg:腹筋くっきり、シックスパック
65kg:上半身も厚みが出る、アスリート化
70kg:刃牙世界線
70kgでほぼボディビルダー。ここで分かったのは、AIにとって「体重70kg」は単一の体型を指してないということです。同じ70kgでも、
標準70kg
ぽっちゃり70kg
アスリート70kg
刃牙70kg
の4世界線が存在する。AIは体重という数値を理解しているのではなく、**「体型クラスタ」を選んで描いている。**プロンプトの言い回し、参照画像、シード値、その他諸々で、どのクラスタに分岐するかが決まる。


そしてこの実験の副産物として、独歩化した幕島様が爆誕しました。
40kg「請求書?悲しい紙ね」
50kg「請求書?悲しい紙ね」
60kg「請求書?悲しい紙ね」
70kg「請求書?悲しい紙ね」(クラウド利用明細 1,842,391円)
──
80kg「…………」(請求書を握り潰す)
90kg「なんだぁ?」
100kg「テメェ……?」(背後に鬼の貌)
体重が増えたんじゃない。クラウド請求書に耐えるため、筋密度が増した。これは黒パグ世界線の事故です。

事故ですが、観察として一つ収穫があった。AIに「同じキャラの体重を変化させて」と頼んだとき、どのクラスタへ分岐するかはプロンプト側の予測がほぼ効かない。指示の細部や前後文脈で、脂肪ルート・筋肉ルート・独歩ルートが切り替わる。これは「シード値で再現性を確保する」みたいな単純な話ではなくて、AIが内部で持っている体型概念の地形そのものが、こちらから完全に見えないことを意味している。

元画像はGPT-Image2でもGrokでもアウトだったため黒パグに変えてあります
見えてはいけないものが生成されていたので封印です
コミックビュアーにも載せません
ちなみに標準的なパグの体重は6キロ→15キロくらいです
どうやらGPT-Image2はこの人を参考にし始めたらしいです


7. アスリート体系とハンコ顔問題

筋肉ルートで気付いたのが、もう一つあります。
体型を「アスリート」で固定して、体重だけ振った比較表を作ったとき、顔がほぼハンコになった。同じ顔が7つ並ぶ。
これは便利な面もある。キャラクター一貫性を保ちたいときには「顔固定」は強い武器。ただし、体重や筋肉量の変化を表現したいときには逆効果になる。
なぜか。
人間の体重・筋肉量の変化は、顔・首・顎・肩周りにも出るからです。痩せている人は顎のラインが鋭く、頬骨が見え、首が細い。逆も然り。顔を完全固定すると、体だけ変わって顔だけ同じ、という生物的にあり得ない並びになる。
「キャラ固定」と「体型表現」は両立しにくい、というのが今回の学び。どちらかを優先するなら、もう片方は妥協する。顔をある程度ブレさせるか、体型をある程度抑えるか。完全両立は今のところ難しい。

これも、3章の「AIは人体を構造ではなく印象で理解している」の話と繋がります。顔と体は別パーツとして補間されているので、両者の連動が学習しきれていない。
実務面で言うと、これは「キャラクター設定資料」を作るときに地味に効いてきます。私が普段やっている懺悔室シリーズのキャラ設定でも、感情表情を6パターン並べると顔がブレるし、体型のバリエーションを作ると別人みたいになる。これを抑え込むためにシード固定や参照画像投入をやっているわけですが、根本的にはAIが「同じ人物が異なる状態にある」という概念を持っていないことが原因です。あるのは「似た特徴を持つ別の絵」の集合。だから「同一人物の体重変化」を頼んでも、内部では別キャラを引いてきている可能性が高い。


8. ネガティブプロンプトは観察から生まれる

ここまでの観察で、AIが「勝手に盛りがち」な要素が見えてきました。

盛り傾向 対応ネガティブプロンプト候補
胸を盛りがち oversized chest
腰を細くしすぎる impossibly narrow waist, unrealistic waist
腹筋を割りすぎる extreme abs, overdefined muscles
顔を固定しすぎる same face syndrome
脚を長くしすぎる anime body proportions
アスリート体型に寄せがち fitness influencer physique
これらは単なる「禁止リスト」ではないです。観察ログから抽出された、AIのバイアスマップ。

ネガティブプロンプトって、ネット上の誰かが作ったテンプレをコピペで使うことが多いと思うんですが、本当に効くやつは自分の生成結果を観察して、自分のAIの癖を見つけて作るもの。今回の実験は、結果的にネガティブプロンプト辞書の更新にもなった。事故ったように見えて、実は収穫。

もう一つ補足。ネガティブプロンプトは万能ではなくて、そのAIが「概念として理解している言葉」しか効かない。たとえばanime body proportionsは効くけど、unrealistic anatomy in the lumbar regionみたいに細かすぎる指定はだいたい無視される。AIが体型を「クラスタ」で処理している以上、ネガティブも「クラスタを避ける言葉」で書く必要がある。解剖学的に正確な禁止項目を並べても、AIにとっては未知の語句の羅列でしかない。

このあたりも、結局は「AIの内部地形を観察してから書く」という話に戻ってきます。ネガティブプロンプトは禁止リストではなく、AIに対する地図の書き換え指示。観察なしに書いたものは、地図のない場所への道案内になってしまう。

9. 作るより先に、見る(事故もまたデータ)



今回の結論:
Generate → Observe → Understand.
生成AIの画像研究は、プロンプトを盛るだけでは進まない。出てきた画像を分解し、どの癖がどこから来たのかを観察することから始まる。

ひまわり絵から始まった観察は、最終的に:
セミフォトリアルは絵画寄りに収束する
AIは人体ではなく「美しい画面」を学習している
学習データ密度の谷を、AIは中心点で埋める
体重は数値ではなく体型クラスタとして処理されている
キャラ固定と体型表現はトレードオフ
ネガティブプロンプトは観察から生まれる
──というところまで辿り着きました。実験としては事故。記事としては成功。

AIの人体理解を調べていたはずが、最終的には黒パグ番長と刃牙幕島様が生まれました。これは予定にはなかったけど、こういう脱線こそが、AIと遊んでいて一番楽しい部分でもあります。
機内Wi-Fiが切れる前に、これを書き上げて投稿します。次回は出張記事になるか、また別の事故記事になるかは未定。たぶん事故です。

追記今回のオチ  
Wi-Fiは切れました アップロードも出来ず。

それでは、また。

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おまけ

チキンになりました


今夜11:30前 おやすみなさい

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