『ホッキご飯 』 "四倉飯" #001 | あの日の食卓
歳だからだろうか。
昔、食卓にあがり、好きも嫌いも有無を言わさず食っていたものを思い出したり、あらためて記憶に残したいと最近思うようになった。
私は、福島県いわき市四倉(よつくら)町に1978年に生まれた。今思えば、かなりの大家族だった(と思う)。私たち男三兄弟に両親、母方の祖父母に、曽祖父母(つまり、ひいじちゃんとひいばあちゃん)が一緒に暮らしていた。一番下の弟は生まれてなかったかもしれないが、八人とか九人いたことになる。それも子どもが多い系の大家族ではなく、四世代同居というスタイルの大家族だ。
当時は、一体、誰に合わせて夕ご飯のメニューを考えていたんだろう。今から四十年前の福島県いわき市の四倉町のことだ。町にセブンイレブンは一軒あったと思うが、24時間営業ではなかったような記憶があるし、当時は「カルボナーラ」なんていう言葉は、四倉町には存在していなかっとも思う。
かつては漁業が盛んで、海水浴場も賑わっていた我が四倉。父が三十年前に地元紙に連載していた文章を見ると、我が家は365日のうち350日は魚を食べていたらしい。確かに、町には何軒もの魚屋があった。我が家の「かかりつけ医」ならぬ「かかりつけ魚屋」は「音昇」さんという魚屋だったと記憶している。
そして、店頭には「○○魚屋」と書いてあるのに、祖母は全然違う名前で魚屋を呼んでいた。「今日は、ヤマコでカツオの刺身にすっか」と。そう、屋号だ。今もステキに営業されている「大川魚店」は、私たち四倉の民からすれば「ヤマコ」だ。

「あの日の食卓」を求めて
話を戻そう。
理由や理屈はさておき、私は当時の食を改めて掘り起こし、再現したり、話を聞いたり、それをアーカイブしたいと思った。「したい」と思ったら「してみる」がこのメディア「tile タイル」の「プリンシプル (Principle)」。ということで、ルーツである生まれ育った四倉のありし日の我が家の食卓にあがっていたものを探し求めていくことにする。
シリーズ全体を『あの日の食卓』と銘打ち、それぞれの地域の食の原風景を「○○飯」とくくってお送りしていこう。なので、これは、『シリーズ あの日の食卓 "四倉飯"』編の第一話ということになる。
まずはウォーミングアップがわりに、「道の駅 よつくら港」に行ってみた。そこで、真っ先に目に止まったのは、「ホッキご飯」。なんだか子どものときに、食卓にあがっていた記憶がある。

購入して、早速、自宅で食べてみる。
子どもの頃、白いご飯があまり好きではなかった私は、このホッキご飯が出てくると、それだけで嬉しかったなぁという記憶が蘇ってきた。

当時は、当たり前のものとして食べていたが、我が四倉町は「ホッキ貝」の産地なんだそうだ。
ホッキ貝は、茨城県が南限とされ海水が低い地域で採れる貝で貝殻はいわきの郷土料理『うにの貝焼き』の器にも使われる貝です。
四倉ホッキ組合長佐藤芳紀さんは、「ホッキ貝の寿命は15年程度で生まれてから5年~10年のホッキ貝をとっていて、むやみやたらに採るのではなく、全てを採りきることはせず将来もホッキ漁を行えるように考えて漁をしている。」など資源管理を行っていることなども水揚げで忙しいながらも話してくれました。
各港に水揚げされたホッキ貝は、沼ノ内魚市場で入札され出荷されます。常磐もののホッキ貝は、漁獲量日本一の北海道の漁師さんからも、柔らかくて最高!!と太鼓判を押されています。
同じ家で、同じように食べていた家族にも聞いてみる。

ホッキご飯について聞いたのだが、母からの一返信のみで、話はそこから「ウニご飯」に移っていってしまった。そして、そこから家族それぞれの当時の料理の思い出が散発的に出せれ、父が「まとめ投稿」をしてくれた。

「のっぺ汁」
「かつおの刺身」
「さんまのたたき」
があがる。
うむ。どれも間違いない、我が家のテッパンメニューだ。カツオやサンマは時期があるので、まずは「のっぺ汁」を作ってもらい、記録していこうと思う。
四倉の皆さん、皆さんの「四倉飯」についても是非教えてください。
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シリーズ「あの日の食卓」

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地域の食卓には、その土地の歴史と暮らしが刻まれている。
旬の食材、家族のルール、地元の魚屋の屋号、運動会のおにぎり——
誰かの「当たり前」は、気づかないうちに地域の文化だった。
このシリーズは、全国各地の「あの日の食卓」を記録・継承するプロジェクトです。あなたの思い出の食、食にまつわる記憶や風景を募集し、各地域の食の原風景を「○○飯」とくくり、一皿ずつアーカイブしていきます。
あなたの「あの日の食卓」も、ぜひ教えてください。
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