三井オーシャンフジ4泊5日乗船記 〜2
第二日目:松山寄港
寄港日だが、松山は観光したことがあるし、また旅の日数が短いため、船内の滞在を楽しもうと下船はしなかった。午前中、夫はプールで泳ぎ、私は『風の歌を聴け』を読む。図書コーナーに置かれていた村上春樹の本がこの一冊だったのは、ハルキ流に言うならば「プールサイドで読むのにちょうどいい本」だからだと思った。

船内事情は、事前にネットで得ていた情報とは少しずつ変わっていた。オーシャンカフェのドリンクは有料ではなくフリーで飲めたし、客室の冷蔵庫内のドリンクも補充されないということだったが(追加はルームサービスで貰うシステムだった)、毎日補充されていた。カイゼン中のようだ。
特別なお酒以外はドリンクもインクルーシブだから、やはり、客船での旅はお値打ちではないか。ただし、今回の三井オーシャンフジに関しては、私たちは大幅なセールで乗れたため、特にそう思う。例えば早めに申し込んだ人は割引率が違うけれど(10パーセントなど)、払い戻しなどはないらしい。船旅に興味があり、スケジュールが融通のきく人は、セール狙いも良いかもしれない。船で過ごすという非日常は興味深く、移動費、宿泊、食事、ドリンク代がインクルーシブで気が向けばショーも観られ、あれこれ算段しなくてすむのが本当に気楽である。船旅は、一度、経験するとハマる人が多いというのも頷ける。
ドレスコードは初日の船内新聞(各部屋に配られる)で初めてわかった。2日目がフォーマル、他はカジュアルだった。ドレスを持ってきて良かった。午後5時以降はレストランやバーなどで、コードに従うのが推奨される。それでも皆さん、控えめな装い。夕食前に「36 サンロク」(北斎の「富嶽三十六景」から名付けられた)というバーに行ったが、そこに個性的なデザインのドレスをお召しの女性がおられ、それはそれで素敵で、目の保養になった。
この日は、夜にキャプテン主催のウェルカムパーティーがあり、参加する予定。その前に有料レストラン「北斎」でフレンチのフルコースを食べた。三國清正シェフ監修ということ。何せ、一人3万円のオンボードクレジットを使わなければいけない。ショップで特に買いたい物もないので、ここで食事でもしなければとても使えきれないのだ。
コースは一人15,000円。通常のグラスワインを頼んだので、それはフリー。船内だからだろうか、サーブがとても早い。レストランでは、いつもあまり会話もなく(何せ、話す内容を吟味しなければいけない)、さっさと食べる私たち夫婦にはとてもありがたかった。

午後7時45分からのウェルカムパーティーは、毎晩ショーが催されるステージでの開催だったが、どんなものかと思っていたら、希望者が船長と一緒に写真を撮るのがメインだった。結構、長い列ができていた。その間、他の者はドリンクなどを飲んで待つ。しかし、私はお腹いっぱいで何も入らない。ようやく撮影会が終わると、キャプテン、副キャプテン、船医や料理長などの主要な立場にある方の挨拶があり、終了。続いて歌と踊りのショータイムが始まった。
船内のイベントは少なめで、選択の幅が少なかった。結局、足を運ぶのは図書コーナーのあるカフェ。あとはプールサイドだろうか。それから、一度、卓球で遊んだ。運悪く、旅行前から胃の調子が悪かったので、あまりお酒は飲めなかった。夜に出歩かなくなって数十年。普段、外食でも飲むのはお酒かビールかたまにワインだから、この機会に色々なカクテルを飲んでみようと楽しみにしていたけれど、残念!
広くない船内ゆえ、同じ人と行き交うことも多い。お金持ちのオーラを纏う人、旅慣れたおひとり様、仲睦まじいお二人、倦怠感漂うお二人、3代にわたる家族旅行の主人公はベビーカーに乗る赤ちゃん。女子旅のグループも。今回は他の乗客と話す機会はあまりなかったが、クルーの皆さんが本当にフレンドリーで、快適な滞在だった。
サムネイルの写真は通路に飾られているプラークの数々。他にも色々あった。客船が初めて寄港する際に、港から送られる記念のプレートで、公共のスペースに飾られるものらしい。それぞれのお国柄、地域性が表れていて見るのは楽しい。表記に間違いのあるプレートもご愛嬌? 新しく就航した三井オーシャンフジ。これからプラークの数はどんどん増えていくのだろう。
