使えるカードから使うと、勝率は落ちる。「戻せない行動」を後にする考え方
そのエネルギー、本当に今つけますか。
ポケカを始めたばかりの頃は、手札に使えるカードがあると、使える順に動きたくなります。
エネルギーがあるから、ひとまずアタッカーにつける。
たねポケモンを引いたから、とりあえずベンチに出す。
バトル場を下げたいから、先に「にげる」を使う。
どれもルール上はできる行動です。ただ、「できる」と「今やるべき」は同じではありません。
自分は、プレイ順で迷った時ほど、次の2つを意識するとミスが減ると思っています。
情報が増える行動を先にする。選択肢が減る行動を後にする。
今回は、対戦後に1ターン前を振り返る話ではありません。カード単体の強さでもなく、今まさに進めている1ターンの中で「いつ使うか」という話です。
早く動くほど、正解に近づくわけではない
ポケカでは、自分の番の途中でも情報が増えていきます。
山札からカードを引く。
山札を見てカードを探す。
カードを引く特性を使う。
トラッシュの内容や山札の残り枚数を確認する。
こうした行動のあとでは、同じ盤面でも一番よい選択が変わることがあります。
一方で、先に行うと戻しにくい行動もあります。
手札からエネルギーをつける。
ポケモンをベンチに出す。
サポートを使う。
「にげる」を使う。
これらは、あとから新しい情報を得ても、なかったことにはできません。
つまり、プレイ順で起きるミスの多くは「弱いカードを使ったこと」ではなく、正しい判断に必要な情報がそろう前に、選択肢を自分で消したことだと思っています。
判断する時は「何が増えるか」と「何が消えるか」を見る
プレイ順を考える時、すべての組み合わせを読む必要はありません。
カードに触る前に、2つだけ確認します。
1つ目は、「この行動で何の情報が増えるか」。
2つ目は、「この行動をすると、どの選択肢が消えるか」。
たとえば、特性でカードを引けるなら、手札という情報が増えます。
逆に、手札からエネルギーをつければ、その番の基本的なエネルギーのつけ先は決まります。ベンチにポケモンを出せば、その枠を別のポケモンに使う選択肢は減ります。
この2方向から見ると、「今すぐ使えるから使う」以外の順番が見えやすくなります。
具体例1 エネルギーは、引いてからつける
中盤の盤面を想像してください。
バトルポケモンは、すでにワザを使える状態です。
ベンチには、次の番のアタッカー候補が2匹います。2匹は、必要なエネルギーや出せるダメージが違います。手札のエネルギーは1枚だけ。そして、まだカードを引ける特性が残っています。
この時、「次はたぶんこのポケモンで攻撃する」と考えて、先にエネルギーをつけたくなります。
しかし、そのあと特性で引いたカードによっては、もう一方のアタッカーを育てた方がよくなるかもしれません。
進化につながるカードを引くかもしれない。
相手のベンチを狙う手段を引いて、次に倒したいポケモンと必要なアタッカーが変わるかもしれない。
次の番に必要なカードを確保できて、別の攻め方が見えるかもしれない。
先にエネルギーをつけると、新しく見つかったルートを選べないことがあります。
もちろん、つけ先がどう考えても1つしかないなら、先につけても問題はありません。大事なのは「エネルギーは必ず後」と覚えることではなく、この先の情報で、つけ先が変わる余地はあるかを考えることです。
具体例2 手札が少なくても、すぐドローサポートとは限らない
次は終盤です。自分の残りサイドは2枚。
相手のバトルポケモンを倒しても取れるサイドは1枚ですが、ベンチには今のアタッカーで倒せる、サイドを2枚取れるポケモンがいます。
手札には、ドローできるサポートと、相手のベンチポケモンを呼び出せるサポートの両方があります。ただし、サポートは自分の番に1枚しか使えません。
手札の枚数だけを見ると、すぐにドローしたくなります。
しかし、この場面では相手のベンチを呼べば、その番にサイドを2枚取って勝てます。先にドローサポートを使うと、呼び出すサポートは使えず、目の前のポケモンを倒しても勝負は次の番へ続きます。
反対に、ベンチのポケモンへダメージが届かない、そもそも今のアタッカーがワザを使えない、といった状況なら、手札を整える方がよいかもしれません。
ここで先に見るべきなのは、手札の少なさではありません。
「この番に勝ち切れるか」
「呼び出した相手を本当に倒せるか」
「今サポートを決めたら、どちらのルートが消えるか」
です。
使えるサポートを先に使うのではなく、勝つまでの道を比べてからサポートを決める。これだけでも、終盤の取りこぼしは減ると思っています。
具体例3 「にげる」は、行き先が決まってから
バトル場のポケモンを下げること自体は決まっていても、先に「にげる」を使う必要があるとは限りません。
ベンチに攻撃できるポケモンが2匹いて、まだドローやサーチが残っている場面です。
先に片方をバトル場へ出したあと、引いたカードでもう片方なら相手をきぜつさせられると分かっても、通常の「にげる」は同じ番にもう一度使えません。カードの効果で入れ替える手段がなければ、その情報を生かせないことがあります。
「どうせ下げるから」と急ぐのではなく、まず攻撃役を決める。
そして、必要なカードがそろってからバトル場を入れ替える。
行動そのものが正しくても、タイミングが早いだけで失敗になる。これは初心者の頃ほど気づきにくい部分だと思います。
「情報を増やす行動が先」も絶対ではない
ここまで読むと、「では、いつもドローやサーチから始めればよい」と見えるかもしれません。
ただ、自分はこれも固定しすぎない方がよいと思っています。
たとえば、山札からカードを探した直後に、その手札をすべて入れ替えるサポートを使うなら、先に探した意味が薄くなることがあります。
手札の枚数が少ないほど多く引ける効果なら、先に不要なカードを使う価値が出ることもあります。
また、すでに勝ち方が確定していて、相手に渡すターンもないなら、別の可能性を広げるより、その勝ち方を崩さず実行する方が大切です。
「ドローが先」「サーチが先」という暗記ではなく、
今の行動は情報を増やすのか。選択肢を減らすのか。
この基準で、その場ごとに順番を決める方が実戦的だと思っています。
次の対戦では、3秒だけ止まってみる
次の対戦で、すべての手順を完璧にしようとする必要はありません。
まずは、エネルギーをつける前、サポートを使う前、「にげる」前のどこか1回だけ、3秒止まってみてください。
そして、次の3つを確認します。
この番の目的は何か
まだ増やせる情報はあるか
今これをすると、どの選択肢が消えるか
この確認を毎回の練習で繰り返すと、だんだん短い時間で判断できるようになります。
対戦時間がある以上、毎回長く考え込むのは現実的ではありません。だからこそ、練習ではあえて言葉にして、試合では一瞬で確認できる形にしておくことが大切です。
まとめ
ポケカは、強いカードを引いた人だけが勝つゲームではありません。
同じ手札、同じ盤面でも、使う順番によって残る選択肢は変わります。
使えるカードから使わない。
情報が増える余地を確認する。
戻せない行動ほど、必要な情報がそろってから決める。
もちろん、すべての場面に同じ正解があるわけではありません。それでも、「今できるか」ではなく「今決める必要があるか」と考えるだけで、早すぎる決断はかなり減らせると思っています。
上手いプレイ順とは、カードをきれいに使い切る順番ではありません。
正しい判断ができる瞬間まで、必要な選択肢を残しておく順番です。
次にエネルギーへ手を伸ばした時、一度だけ考えてみてください。
「これは、今決めないといけないことか?」
その3秒が、あとで引いた1枚を勝ちにつなげてくれるかもしれません。
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