アンパンマンって最強じゃない?娘を見て改めて思った話
娘は大のアンパンマン好きだ。
でも実は、我が家ではアニメをほとんど見せたことがない。
だから不思議だった。
「なんでそんなに好きなの?」
気付けば家にはアンパンマンのおもちゃが増え、絵本が増え、ぬいぐるみが増えた。娘はスーパーでアンパンマンを見つけると嬉しそうに指を差し、公園ではアンパンマンの靴や服を着た子どもたちをよく見かける。
もはやアンパンマンは、子育て家庭にとって空気みたいな存在なのかもしれない。
娘がなぜここまで夢中になるのか。
考えてみると、アンパンマンには子どもを惹きつける理由がたくさんあるように思えた。
顔がとにかく覚えやすい
アンパンマンの顔って驚くほどシンプルだ。
丸い顔に、丸い目、丸い鼻、丸いほっぺ。
それだけ。
大人から見ると単純なデザインだけれど、小さな子どもにとっては認識しやすい。
遠くからでもすぐに
「あっ、アンパンマン!」
と分かる。
娘もまだ言葉が十分に話せなかった頃から、アンパンマンだけはしっかり認識していた。
改めて考えるとすごいデザインだと思う。
色使いが強い
アンパンマンといえば赤、黄色、オレンジ。
子ども向けのおもちゃ売り場でも目立つ色ばかりだ。
乳幼児は原色に近い色を好むと言われるが、アンパンマンはまさにそのど真ん中。
スーパーやドラッグストアでアンパンマンの商品が並んでいると、娘はかなりの確率で反応する。
親としては別の商品を見てほしい時もあるのだが、アンパンマンを見つける能力だけは本当に優秀だ。
名前が覚えやすい
「アンパンマン」
これも強い。
リズムが良いし、「パン」という身近な言葉が入っている。
子どもが発音しやすいのも大きいのだろう。
娘も比較的早い段階でアンパンマンの名前を覚えていた。
キャラクター名って意外と重要なんだなと思う。
世界観がわかりやすい
アニメを見ていなくても、
アンパンマンは優しい人。
ばいきんまんはいたずらする人。
なんとなくそれが伝わる。
子どもは複雑なストーリーよりも、分かりやすい構図を好む。
だからこそ長年愛され続けているのかもしれない。
しかも面白いのは、ばいきんまんも人気が高いこと。
大人になると分かるが、実はあの作品で一番頑張っているのはばいきんまんなのではないかと思う時がある。
キャラクターが多すぎる
アンパンマンには驚くほど多くのキャラクターがいる。
アンパンマン。
ばいきんまん。
ドキンちゃん。
メロンパンナちゃん。
カレーパンマン。
しょくぱんまん。
そして今や子どもたちの人気者、コキンちゃん。
最初はアンパンマンが好きだった子も、気付けば別のキャラクターを推し始める。
娘も完全にそのパターンだった。
実は一番強いのは「どこにでもいること」
個人的にはこれが最大の理由だと思う。
おもちゃ売り場。
絵本。
お菓子。
ベビー用品。
病院。
保育園。
ショッピングモール。
アンパンマンは本当にどこにでもいる。
だから子どもは自然と何度も目にする。
好きだから見るのではなく、見ているうちに好きになる。
大人でも何度も接するものに親近感を抱くことがあるが、子どもならなおさらだろう。
コキンちゃんとの奇跡
最後に、娘の忘れられない思い出をひとつ。
娘は大のコキンちゃんファンだ。
正直に言うと、私が子どもの頃はコキンちゃんなんていなかった気がする。
昔の私なら「ドキンちゃんの青い版でしょ?」なんて言っていたかもしれないが、熱心なファンの皆さまには怒られそうなのでやめておく。
先日、家族でアンパンマンミュージアムへ行った。
平日だったこともあり比較的人が少なく、キャラクターとのグリーティングがゲリラ的に行われていた。
しかも、どのキャラクターが登場するか分からない。
娘はコキンちゃんの帽子をかぶり、コキンちゃんのTシャツを着て、コキンちゃんのぬいぐるみを抱えながら館内を走り回っていた。

その時だった。
グリーティング開始。
そして登場したのは――コキンちゃん。
娘の目が一瞬で輝いた。
本当に漫画みたいに目がキラキラしていた。
そしてコキンちゃんにハグしてもらった。

周りの子どもたちも大興奮だった。
みんな写真を撮ったり触れ合ったりして次の場所へ移動していく中、娘だけはその場から離れない。
何度も並び直してはコキンちゃんに会いに行く。
その姿を見ているだけで胸が熱くなった。
きっと娘にとって忘れられない思い出になったと思う。
そして親の私にとっても。
アンパンマン。
長年愛される理由が、少し分かった気がした。
ありがとう。
