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フランスが見せた“世界の壁”。日本代表がベスト8へ進むために足りないもの



盤石の勝利フランス

7月10日日本時間午前5時より行われたフランス代表対モロッコ代表の一戦は、2-0でフランス代表が勝利しました。

スコアだけを見れば、2点差の勝利。
しかし、試合を見ていて感じたのは、単なる2-0以上の差でした。

もちろん、モロッコ代表が弱かったわけではありません。
守備の強度、球際の激しさ、カウンターの鋭さ、欧州でプレーする選手たちの個の能力。

日本代表がこれからベスト8以上を目指すうえで、学ぶべき部分はかなり多いチームだと思います。

実際、モロッコ代表は日本代表の上位互換のように語られることもあります。

守備組織があり、強度があり、カウンターもあり、強豪相手にも簡単には崩れない。
日本代表が目指したい方向性の一つとして、モロッコ代表はかなり現実的なモデルに見えます。

しかし、そのモロッコ代表でさえ、フランス代表を相手にすると大きな差を感じさせられました。

そこで改めて思わされたのは、日本代表がベスト8以上を目指す道のりは、まだまだ長いということです。

フランスはスタメンだけでなく控えまで強すぎる

フランス代表の強さは、エムバペだけではありません。

もちろん、エムバペは別格です。
なんだかんだで点を取ります。
大事な試合で、相手が警戒していても、最後は結果を残してくる。

これが世界最高峰の選手なのだと思わされます。

ただ、今回のフランス代表を見ていて本当に怖いと感じたのは、スタメンだけではなく控え選手まで強いことです。

普通の国なら主力として出ているような選手が、フランス代表ではベンチにいる。
交代で出てくる選手も、チームの強度を落とすどころか、さらに試合を動かす力を持っている。

これが優勝を狙う国の層の厚さなのだと思います。

ワールドカップのような大会は、11人だけでは勝ち上がれません。
連戦があり、疲労があり、怪我があり、出場停止もあります。

大会が進めば進むほど、総力戦になります。

その中で、フランス代表は誰かが抜けても大きく崩れない。
スタメンを代えても、交代カードを切っても、チーム全体の質が落ちない。

これが本当に強い国の条件なのだと感じました。

モロッコは強かった。それでもフランスは別次元だった

モロッコ代表は、決して悪いチームではありません。

むしろ、日本代表が参考にすべき要素は多いです。

強豪相手にも怯まない守備。
球際で戦える強度。
奪ってから一気に前へ出る迫力。
ヨーロッパで戦う選手たちの経験値。

これらは、日本代表がベスト8を目指すうえでも必要な要素です。

ただ、フランス代表と比較すると、やはり最後の部分で差がありました。

フランス代表は、全ポジションにワールドクラス、もしくはワールドクラス候補がいるように見えます。
そして、チームとして崩れないだけではなく、個人で試合を決められる選手がいる。

これが大きいです。

トーナメントの強豪対決では、戦術や組織だけでは崩し切れない場面があります。
相手も当然、対策してきます。
守備も固くなります。
簡単にスペースも与えてくれません。

そのときに、戦術の外側から試合を壊せる選手がいるかどうか。

エムバペのような選手がいるチームは、やはり強いです。
アルゼンチンであればメッシ、ノルウェーであればハーランドのように、理不尽に試合を動かせる存在がいる。

そういう選手がいるだけで、相手に与える怖さがまったく違います。

日本代表に足りないのは、組織力だけではない

日本代表は、確実に強くなっています。

ヨーロッパでプレーする選手も増えました。
強豪国相手に勝つ経験も積んできました。
昔のように、世界のトップ相手にただ守るだけのチームではなくなっています。

しかし、今回のフランス代表とモロッコ代表の試合を見ていると、ベスト8以上に進むためには、まだ足りないものがあると感じます。

それは、組織力だけではありません。

日本代表は、組織として戦う力はかなり高くなっています。
守備の連動性、前線からのプレス、ボールを奪ってからの速攻。
このあたりは、世界相手でも十分に戦えるレベルに近づいています。

ただ、ベスト8以上を狙うなら、そこからさらに必要なものがあります。

まずは、強豪相手でも壊れない守備組織です。

トーナメントでは、1つのミスが命取りになります。
強豪相手に大崩れしないこと。
押し込まれても耐えられること。
失点しても慌てず、試合を壊さないこと。

これは最低条件です。

次に、奪った後に一気に刺せる攻撃力です。

強豪相手には、ボールを持てる時間が限られます。
だからこそ、奪った瞬間にどれだけ前へ進めるか。
少ないチャンスをどれだけ決め切れるか。

ここが勝敗を分けます。

そして、最後に必要なのが、試合を決める“理不尽な個”です。

戦術が整っていても、組織が機能していても、それだけでは勝ち切れない試合があります。
そのときに、1人で局面を変えられる選手。
相手が分かっていても止められない選手。
大舞台で決定的な仕事をする選手。

日本代表がベスト8以上を目指すなら、そういう選手がもっと必要になります。

控え層のレベルアップが必要になる

そして、今回のフランス代表を見ていて強く感じたのは、控え層の差です。

日本代表の場合、主力に怪我人がいたこともあり、ベストメンバーではなかった部分はあります。

ただ、それを差し引いても、大会を通じてスタメンと控え選手の間に差があった印象は否めません。

もちろん、控え選手が悪いという話ではありません。
日本代表に選ばれる時点で、十分に高いレベルの選手たちです。

しかし、ベスト8以上を本気で狙うなら、そこからさらに基準を上げなければいけません。

フランス代表のような国は、控え選手でも強豪クラブで主力を張れるレベルの選手が並んでいます。
誰かが怪我をしても、代わりに出てくる選手が強い。
スタメンを休ませても、チームの強度が大きく落ちない。
途中交代で出てきた選手が、試合を決めることすらある。

これが世界のトップレベルです。

日本代表も、スタメン11人の強化だけでは足りません。
控えに回る選手たちも、欧州のトップリーグや強豪クラブで日常的に厳しい試合を経験している。
そういう選手がベンチにも並ぶようになって、初めて本当の意味でベスト8以上を狙えるチームになるのだと思います。

1人、2人のスターがいるだけでは足りません。
23人、あるいは26人全体のレベルを上げなければ、トーナメントを勝ち抜くのは難しい。

フランス代表との差は、スタメンだけではなく、控えにも出ていたように感じました。

ベスト8は夢ではない。でも簡単でもない

日本代表のベスト8は、決して夢物語ではないと思います。

今の日本代表は、昔よりも確実に世界に近づいています。
選手の所属クラブも、経験値も、個のレベルも上がっています。
強豪国と戦っても、ただ圧倒されるだけの時代ではなくなりました。

しかし、今回のフランス代表対モロッコ代表を見ていると、ベスト8以上の世界はやはり簡単ではないと感じます。

モロッコ代表は強かった。
日本代表が目指すべき要素も多かった。

それでも、フランス代表には届かなかった。

つまり、日本代表がモロッコ代表のようなチームになれたとしても、その先にはまだフランス代表のような壁があるということです。

守備組織だけでは足りない。
カウンターだけでも足りない。
主力だけが強くても足りない。

全ポジションの質。
控え層の厚さ。
そして、最後に試合を決める理不尽な個。

そのすべてが揃って、ようやくベスト8以上を本気で狙えるのだと思います。

フランスとの差は、日本代表の現在地を映していた

フランス代表対モロッコ代表の試合は、ただの準々決勝ではありませんでした。

日本代表がこれから目指すべき姿と、その先にある世界の壁を同時に見せてくれる試合だったと思います。

モロッコ代表は、日本代表の未来像の一つかもしれません。
強度があり、守備があり、カウンターがあり、強豪相手にも戦えるチーム。

しかし、フランス代表はそのさらに先にいました。

全ポジションに質があり、控えにも力があり、最後はエムバペのような選手が試合を決める。
これが優勝を狙う国の基準なのだと思います。

日本代表のベスト8への道のりは、まだまだ長いです。

ただ、その長さを知ることは悲観ではありません。
むしろ、世界との差を正しく知ることこそ、次に進むために必要なことです。

モロッコ代表は、日本代表が目指すべき未来を見せてくれました。
そしてフランス代表は、その未来のさらに先にある“世界の壁”を見せつけました。

日本代表がその壁を越える日は来るのか。

そのためには、スタメンだけではなく控え層まで含めたチーム全体の底上げ。
そして、大舞台で試合を決める個の力。

その両方が、これからの日本代表には必要になるのだと思います。

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