独居老人の怪談
この前俺がタイヤ交換をしてあげた独居老人のおじいさんに今朝も会いに行った。タイヤ素人交換で不具合出てないか聞くためだ。
「今日は散歩いつもより遅いなえ」
と言われていつもの時間を把握されていることになんとなく居心地が悪くなった。
なんかコンビニとかで顔覚えられてて何も言わんでもマルボロをスッて出されたりするとなんか(ああ…もうこのコンビニ行かんどこ…)ってなるのって俺だけなんすかね。障害の類?よくわかりませんがそうなるんすよね。
話は戻っておじいさんと話していてタイヤは全然大丈夫ということで安心したんだけど俺はなんか昔話とか地域の怪談とかを老人に聞くのがすごい好きなにで目の前にせっかく仲良くなった老人がいるので今日も
「なんか怖い話の体験とかないですか?」
と聞いてみた。
おじいさんは神妙な顔をほんの一瞬した後に
「あるわ…ある」
と言って俺に話してくれた。
おじいさんが小学生の時の話で、自称紅顔の美少年だったおじいさんは好きな女の子がいてその子はみゆきさんといって雪のように色白に黒髪でおかっぱ(おじいさん曰くデザイアの時の中森明菜みたいな髪型らしい)、身体が弱くて学校にも行かずいつも自宅の縁側に座っていたそうで毎日学校の帰りに遠回りしてその子の家の前まで行って生垣の向こう側を通る時にその日学校であった話をその子とするのがおじいさんの日課だったそうだ。
ちなみにそこで話している時に生垣におちんちんが擦れて初めてキンキンになったという話もしていたがここでは無視とさせていただきます。
でもそんな毎日も急に終わりを告げる。おじいさんがいつものようにその子の家に行くとその子の親御さんに
「みゆきは具合が悪くて今入院中でね、しばらく会えないの…」
と言われたそうでおじいさんも心配しながらもしょうがなく家に帰ったそうだ。
それでも恋心からか毎日のようにあの縁側を見に行ってはみゆきさんが座っていないかチェックしていたそうだ。
でも結局会えることはなかった。
そのまま時はすぎてすっかり失恋気分も忘れて遊び回っていたがある日ふと気になってみゆきさんの家に行ったそうだ。
生垣も荒れに荒れていて廃墟のようになったみゆきさんの家に圧倒されながらも、もしかしたらと思いあの縁側の方に向かった。
しかし当然縁側に行ってもみゆきさんが座っていることはなかったがその向こうの掃き出し窓の中に目を凝らすとそこにはバラバラになった日本人形が何体かと兵隊さんの人形があった。
そして何かが動いていていたので幽霊だと思って逃げ出しそうになったが腰を抜かして動けなかった。
それでも視線を家の中から外せずにいたら天井から何体もの日本人形がぶら下がっているのが見えて、その瞬間におじいさんは意識を失ったらしい。
それ次に目を覚ますと家の布団の中…なんて訳があるはずもなく普通にみゆきさんの家の庭で目を覚ましてまた家の中の日本人形たちが見えてまた気が遠くなったけど今度は一目散に逃げ出したそうだ。
その帰り道に直感的にみゆきさんはもう亡くなってしまったんだな…と確信したそうだ。
というお話で正直全然怖くないし多少はおじいさんが盛ったにしてもあったまま話しているのでオチも無いなあ…と思っていたんだけどそんな俺の様子を察知したのかおじいさんが
「まだこの話には続きがある」
と続きを話し出した。
それから中学生になっても高校生になってもあの日のことを誰にも言えないまま過ごして20歳を過ぎたある日、おじいさんの家の前にガタイが良くて真っ黒に焼けた肌の女が訪ねてきて何か用かなと家から出ると
「アタシ、みゆき。覚えてる?」
と言われた。驚いたおじいさんはてっきりお化けか妖怪変化の類だと思い
「成仏してください」
と手を合わせたがみゆきさんを名乗る妖怪が消えない。
そう、みゆきさんは生きていたのだ。
話を聞くと、小学生の時に病気で入院して引っ越したのだが毎日話していたおじいさんのことは覚えていた。その後健康になって街にある中学高校に通って陸上をやっていた。
「だいぶ見た目も変わったでしょ?」
と尋ねるみゆきさんにおじいさんは何と言って良いかわからなかった。
と、ここまでノリにノッて唇もツヤッツヤになるくらい小気味良いリズムで喋り続けていたおじいさんがここで一呼吸入れた。
「それでどうしたんですか?」
とおじいさんに聞いたことを後悔した。おじいさんは言った。
「その日に連れ込んでま◯こした。」
ジャンルの大飛躍である。俺は猥談を聞きたかった訳じゃなくて怪談を聞きたかったのに。いや嫌いではないけども。でも日本人形は結局なんだったの?
じいさんは調子が出てきたのか続ける。
「それでよ、そのあとすぐ結婚した。」
そうかよ良かったなジジイ。
「その後昔のみゆきちゃんによく似た綺麗な子と浮気してバレたけどお前にソックリで間違えた!と言い張って写真を見せたら許してもらえた。全然違うのに!」
うるせえよジジイ。
「結局みゆきと死に別れるまであの家のことは聞けなかった。」
ふむ。
みゆきさんの親にはそれとなくあの家のことを聞いたけどみゆきさんの大きな病院への入院と共にその街に引っ越したのでわからないとのことだったらしい。
オチとか無い、これが普通の怖い話なんだろう。
脚色するならまずみゆきさんは死んだことにされるだろうしな。後に結婚すんのにな。
まあでもこの場合おじいさんが家に行った時に見た物とかま◯こがノイズであって、この話って実は小学生の時に好きになったが病気で離れ離れになった女の子と成人後に再会して結婚したという純愛モノとみた方が良いのではないか。
でも、ま◯こしたは別に言わなくて良くない?結婚したで良くない?おじいさん!
日本人形は一体何だったんでしょうね。近所におキチな人でも住んでて丁度良い空き家があったので秘密基地にされたんかな…
と色々考えていました。
あと途中からはこの前会ったこのおじいさんのガールフレンドがみゆきさんだったら面白いのに!と思いながら聞いていましたがなかなかそう上手くはオチないものですね。
まあアレか。男友達と猥談したいみたいなヤツか。アレって80すぎてもあるのか。怖いぜ。俺もあるっちゃあるけど自分のしたセックスのことじゃなくて山に登ったら俺のポコチンにそっくりな石があったとかそういう話がしたいぜ。
海の波打ち際で砂遊びしてたら金玉袋を二匹のカニに挟まれて死にかけた話とかさ。
まあこんな感じでしたけどこれは話が繋がっているのでまだ良い方で大体老人の話は辻褄が合っていないことの方が多い。
80歳過ぎたばかりの人が戦争に行って人を撃ったとか言い出すこともある。
後で時代考証というか当時のことを色々調べると全然合わないことの方が多いし、80の爺さんの子供の頃の話にスッと携帯電話が出てきたりする。
それでも聞くのは楽しいし辻褄合ってないところが一番楽しみなので聞くのがやめられない。断片をメモ取って日記で思い出しながら補完しながら書いていくのも楽しい。
ほんで今日は友人とFUGAZIはイアン・マッケイも良いけどガイ・ピチョットもすげえ良いよな…初期のギター持たずにダンスコーラスだった頃もめちゃくちゃ存在感あって良いよな…みたいな話をして終わり!
見事草むしりは明日に延期されることとなりました!
良い良い、花粉もひどいしね!
以上です。ご清聴ありがとうございました。今度はおじいさんのガールフレンドにも話聞かせてっておじいさんにお願いしといたからそっちも楽しみなんすよね!ただ女の人の方が変な話が少ない気がしますね。KISS…
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