病気になって変わった価値観?……いや、元から毎日大切に生きてました。
「病気になって変わった価値観は?」そう聞かれると、
答えはだいたい決まっています。
「今を大切に生きるようになりました」
「当たり前の日常が幸せだと気づきました」
どれも本当のこと。
だけど、私にはどうしても、妙にしっくりこないところがありました。

なぜなら私は、病気になる前から、わりと毎日を大切に生きていたからです。ほんとに、そうなんです。ジュースはほとんど飲まない(絶対ではないので、たまには飲みますが💦)お菓子もほとんど食べない。ケーキなんて、1ヶ月に1回食べるか食べないかくらい。
「じゃあ、私の何が体に悪かったのかな?」そう考えて思い当たるのは、
大好きなものたちばかり。
パンが好きだったこと。
チーズも好きだったこと。
コーヒーは、大、大、大好きだったこと。

「これ、悪かったの……?」って、本気で首をかしげてしまいました。
体に悪いことなんて、何もしていなかったはずなのに。
ほんとに、神様っているのかなって思ったくらい、なんです。
何が悪いのかを探すために、たくさんの本も読みました。

こんな本も、たくさん買ったんです。
「小麦がいけないの?」
「乳製品が原因?」
「カフェインが体に障った?」
自分の何がいけなかったのか、答えを知りたくて、必死でページをめくりました。

でも。
必死に探した答えは、どこにもありませんでした。
本の中に並んでいたのは、
「多分そうかも」
「もしかしたら……」
「研究の結果、こういうデータもあります」そんな、曖昧な言葉ばかり。
どれだけ本を読んでも、私が病気になった「絶対的な理由」なんて、
どこにも書かれていなかったんです。
世間はよく、病気になった人に「原因」を求めたがります。
「生活習慣が悪かったんじゃない?」とか、
「ストレスを溜め込んでいたからだよ」とか。
でも、真面目に生きていても、大好きなコーヒーを大切に飲んでいただけでも、病気になる時はなる。
そこに明確な理由もなければ、神様の罰でもない。
ただの「理不尽な現実」がそこにあるだけでした。

本を閉じたとき、私は何の原因探しもやめました。
変わった価値観を探すよりも、明確な原因を探すよりも。
理由のない理不尽を受け入れながら、大好きなものとこれからどう付き合っていくか。
綺麗事の闘病記には書かれないけれど、それこそが、私がたくさん本を読んで、傷ついて、ようやく見つけた本当の答えです。

