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シリコンエイジ

私たちが生きる時代

私たちは今、どんな“時代区分”の中を生きているのだろうか。

かつて私が夢中になった「Age of Empiresエイジ オブ エンパイアーズ」というゲームでは、石の時代青銅の時代鉄の時代と進化しながら文明を築いていく。
そのゲームの進化を思い出しながら、ふと現代は『半導体シリコン時代エイジ』と呼ぶべき時代なのではないだろうか、と感じた。

この「シリコンエイジ」という発想に至った背景には、いくつかのキッカケがある。
まず最初はコロナ禍の「半導体不足」だ。様々な複合的な原因が重なって起こったそれは、パンデミックと相まって我々人類を大混乱に陥れた。
その時にこの半導体の重要性を再認識させられた。

シリコン(Si)は地球の地殻に豊富に存在し、ガラスやセラミックの原料にも使われるありふれた物質であるにもかかわらず、特殊な加工をすれば(そこがすごいんだけど)文明にとってなくてはならないものになっているとは驚きだった。

それから熊本でのある出来事もある。2024年、私は初めて熊本を訪れた。
そのタクシーの車窓から、運転手さんが指さした先には、明らかに裕福そうな人々がいた。「あれはきっと台湾から来た方々ですよ。熊本は今、半導体需要で台湾の投資が増えているんです」と彼は語った。

実際、TSMCの熊本進出は莫大な経済効果を生んでいるとされ、NVIDIAといった企業の時価総額も驚くほどの規模に達している。半導体業界全体の時価総額は数百兆円規模にも及び、まさに世界経済を左右する存在となっている。

かつて日本が半導体大国として名を馳せ、「半導体は日本の米」とまで言われた時代があった。
しかし今、その主役は台湾やアメリカといった国々へと移り変わっている。それでも日本は、半導体製造装置など特定分野で重要な役割を担い続けている。
実は、半導体製造装置を本格的に生産できる国は、日本とオランダに限られているとも言われている。背景を思えば、日本もこの時代を共に生き抜くための大切な役割を持っているのだと感じる。

私たちが日々手にするスマートフォンやパソコン、そして耳に収まってしまう小さなイヤホンに至るまで、半導体は欠かせない存在だ。
コロナ禍での半導体不足を経て、私はその重要性を改めて知った。


以上のような観測と考察を経て、私はこの時代を『シリコンエイジ』と定義したい。

そんな思いを胸に、私はイラストを描いてみた。
描き始めたのはコロナ禍が始まった頃、確か2021年だったと思う。気づけば4年以上かけてしまった。本当にしつこい性格だ…。
やのしろさんの手助けも借りて、やっと描けた。


かつて、牙も爪も持たない我等の祖先達が、石を使って狩猟採集を効率化したように。
青銅器や鉄に支えられた文明の時代があったように、私たちは今まさに、シリコンが織りなす『シリコンエイジ』の只中を生きている。
石にしても鉄にしても、道具にもなるし武器にもなる。
シリコンに関しては、是非『素敵な相棒』として共に発展していってほしいと、私は思うのである。


記事と作画:まるのすけ


原画:やのしろともよ


メイキング

2021年頃のラフ(プラスチックエイジ案もあった)
青銅と鉄が日本じゃないパターン


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