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“走り”を継ぐもの【好きスキ】機動戦士ガンダムGQuuuuuuX

『走るオープニングのアニメは、名作である!』

全くもって暴論である。そんなことは自分が一番分かっている。
そりゃそうだ、私の妄言なのだから。



機動戦士Gundam GQuuuuuuXがテレビにやってきた。
普段、地上波を見ない私も、こればかりは観ねばなるまい!
鶴巻和哉原理主義者として。


“走るオープニング”原体験は、NHKで放映されていた
『ふしぎの海のナディア』

幼い頃は、アニメが「誰かが作っているもの」だとすら意識していなかった。
決まった時間にテレビの前に座り、チャンネルを回し、始まるのをワクワクして待った。

君の目にいっぱいの未来


ナディアのオープニングは、当時としては画期的で、所謂「音ハメ」という手法が使われていた。音楽の節や楽器のタイミングでカットが変わるアレだ。

中学に上がると、今度は『新世紀エヴァンゲリオン』に出会った。


ほとばしる熱きパトス


意味深なカットの連続、音楽にバチバチに“音ハメ”された映像、でもそれがすごくカッコよかった。
1話、2話、3話と観進めるうちに、「あのカットはこれだったのか!」とピースがはまっていく興奮。オープニングに詰め込まれたとヒントが、作品そのものの期待値を何倍にも跳ね上げていた。


後になって、『ナディア』も『エヴァ』も、庵野秀明監督が絵コンテを切っている事を知る。

「同じ人なんだ!」と言った記憶がある。



”音ハメ”と”走り”

今回のGQuuuuuuX鶴巻和哉監督は、庵野さんと同じGAINAX出身。
エヴァは鶴巻さんが監督で、庵野さんは総監督だ。
GQuuuuuuXにエヴァンゲリオンの香りがするのは、鶴巻さんの影響も大きいと思う。

GQuuuuuuXの中にナディアを感じた
VHSでGAINAX作品を借りてきては、何度も巻き戻して夢中になって観た私が
…そう言っている。


ここが、


もうこれに見えてくる

「どう考えても仲間になるだろう!」と思う。



ってことは…


ここは。




当然、ここだ!


音ハメ、キャラの配置、走るキャラクター。
ああ、これはもう「血脈」だ。
日本のアニメーションに連綿と流れる疾走感の遺伝子だ。

そういや、庵野さんの師匠である宮崎駿監督も随分オープニングで走らせている。
それも左側に。


アルプスの少女ハイジも
名探偵ホームズも
しかも2回
未来少年コナンでも



そういや、庵野さん、もっと走らせてたわ。

トップをねらえ!


鶴巻さんもね。

トップをねらえ!2


キャラクターが走り始める。
──刹那、世界は色づき、物語も走り始める。

そう。
故に、『アニメーションのオープニングは、走らなければならない!』のだ。




──光ってく

さてと、世迷言はこのくらいにしましょうか。
こじつけすぎるし。
真面目な話、走るカットはダイナミックに見えるし、リピートなので作画の節約になるし、何とも使い勝手が良い

繰り返しGQuuuuuuXのオープニングを見るうちに「この作画って何枚のリピートなんだろう?」と知りたくなった。


iPhoneでコマ送りし、原画と原画の間を数えた。

原画を2枚の標準的な走りのリピートと仮定すると、中に7枚動画が入っていた。
所謂ナカ7だ。

(原 )動 動 動 動 動 動 動 (原 )動 動 動 動 動 動 動


と言った感じ(でも実際は原画マンが中も描いてると思う。)

原画が左右で1枚ずつ、計2枚あるので、16枚のリピートということになる。
(電車移動中に数えたから間違えてるかも)

「結構詰めてるんだな、両ヅメだなぁ。」

そんな事を考えて、iPhone をポケットに仕舞う。


「ああ…、いいなぁ。走り。描きたいなぁ」

今日は北綾瀬という東京の端っこまで取材で向かう。
電車にも長く乗っていなくてはいけない。


「……。ちょっとだけ。ちょっとだけ描こうかな…。」


もうこうなったら、踏み出した体が止まらない。
iPadを取り出して、描いていく。

北綾瀬の駅に到着しても、ベンチで少しだけ描いた。





軌道はぐちゃぐちゃだし、動きの滑らかさもまるで駄目。
アニメータ時代の先輩に見せたらきっと
「君はまだ、走りすらまともに描けないのかい?」と笑われてしまいそうだ。

「相変わらず下手だな。」
と少し自分の画力に絶望しながらも、やっぱりアニメーションは楽しい


さてと…気が済んだし、やらなきゃいけない仕事に戻ろう。
企画書を仕上げなければいけなし、描くべき絵も待っている。

iPadを鞄に仕舞うと、僕は取材先に急ぐのだった。


日本のアニメーションに、受け継がれる”走り”のDNA。
今度アニメーションをご覧になるときは、注目してみても面白いかもしれません。





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記事:まるのすけ

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