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インパクト投資における「重要性」とは何か?~投資家と起業家の見えざる対立~



導入:なぜ「インパクトの測定」はこれほど難しいのか?

社会貢献と経済的リターンを両立させる「インパクト投資」は、いま世界的に大きな注目を集めている。その市場規模は2024年時点で1.571兆ドルを超え(GIIN, 2024)、社会課題の解決にビジネスの手法で挑む新しい潮流として、大きな期待が寄せられている。

しかし、その投資が本当に社会に良い影響を与えているか、どうすれば分かるのだろうか?この問いは、インパクト投資に関わる多くの投資家や起業家が直面する、根源的かつ困難な課題である。投資の「成果」を可視化する「インパクト測定(Impact Measurement, IM)」は、いまだ確立された方法論がなく、関係者の頭を悩ませ続けている。

この課題の中心に横たわるのが、「マテリアリティ(Materiality)」、すなわち、何をもって「重要」なインパクトと見なすかという問題だ。財務会計の世界とは異なり、インパクト投資における「重要性」の定義は曖昧で、関係者の立場によって解釈が大きく異なる。その結果、投資家、起業家、そして支援を受ける受益者の間で、深刻な意見の対立が生まれている。本稿では、この見えざる対立の構造を解き明かし、より公正で実効性のあるインパクト投資の未来を探る。

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