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【レポート】高校生が挑んだ「VR接客体験」仮想世界で広がる新しい学びのカタチ

2025年6月12日(木)、長浜市にあるittekiに通う高校生たちが、これまでにない「職業体験」に挑戦しました。その舞台は、現実の店舗を再現したメタバース空間です。VRゴーグルを装着し、全国から訪れる「お客さん」に向けて、彼らは接客業に取り組みました。まるでゲームのような空間で行われたこのイベントには、未来の教育の可能性が詰まっています。

券売機の前で接客をするアバター

本企画は、札幌市に実在するカフェ&バー「CRAFTER’S CAMP」を舞台に、VRChatというメタバースプラットフォーム上で展開されました。協力いただいたのは、店舗のオーナーであり、VRC(VRChat)でも活動している「しばふ店長」です。店長が作成したバーチャル店舗「クラフターズキャンプVRC支店」にて、高校生4名が店員として接客に臨みました。

メタバースに「出勤」する高校生たち

当日、参加する高校生たちは会場に集合し、VRゴーグルの装着や操作を練習したのち、Zoom経由で運営スタッフと連携しました。その後、店長からVR空間の仕組みや店舗の構造、メニューについて説明を受けました。インスタンスマスターのなっつさんが立てた仮想空間にログインし、それぞれが「店員アバター」に着替えたところで、イベントはスタートしました。

アバター姿で接客の流れを確認する様子

まるで現実の接客のように、お客さんが店舗に訪れると、まずは元気な挨拶をしていました。そしてフードチケットの購入案内、商品説明、席案内、注文の受け渡しと、一連の接客フローを仮想空間内で体験していきます。特筆すべきは、全てが即興で行われたことです。どんなお客さんが、どんな反応を示すかは当日になるまでわかりません。それでも高校生たちは臆することなく、自らの言葉で会話を重ねました。

メタバースが拓く教育と社会接続の可能性

今回のお客さんは、VRChatユーザーである社会人や大学生など15名でした。参加者には事前に企画の趣旨が共有され、高校生の接客体験を温かく見守る雰囲気が醸成されていました。現実とは違う緊張感がある中でも、高校生たちは自然と笑顔を見せ、役割を果たしていきます。

このイベントの魅力は、単なるVR体験ではなく、「他者との関係性の中で、自分の役割を意識し、果たしていく」という学びにありました。お客さんと会話をする中で、臨機応変な対応力やチームワークが求められ、それが高校生たちにとってかけがえのない経験となったのです。

ittekiの会場でVR接客をする高校生

高校生たちの気づき──「緊張したけど楽しかった!」

高校生たちの事前アンケートによれば、バイト未経験者が3人。VRの経験も浅く、「操作が不安」「酔わないか心配」といった声がありました。しかしイベント終了後のアンケートでは、全員が「非常に満足」と回答し、「とても参加したい」「リアルでも働いてみたいと思った」と前向きな意見が多数を占めました。

印象に残ったこととしては、「てんてこ舞いだったけど、お客さんの楽しそうな会話が嬉しかった」「みんながそれぞれの場所をまっとうしていた」という声が挙がり、現場のリアルさやチームワークの大切さを実感した様子が伝わってきます。また、「バイトの大変さをわかった」「誰にジュースを渡すか迷ったけれど、働くのが楽しかった」など、現実に通じる感覚の育ちが感じられました。

VR接客体験の振り返りをする様子

イベントの裏側を支えた多様な関係者

本企画は、インスタンス管理、VR撮影、現地サポート、Zoom運用など、複数の専門スタッフによって丁寧に設計・運営されました。高校生が安心して挑戦できる環境づくり、機器のトラブル対応、撮影記録の保存、参加者へのアンケート実施など、舞台裏には大人たちの緻密な連携がありました。

特に、しばふ店長さんの存在は大きく、メタバースの世界におけるプロフェッショナルな支援者として、接客の流れの設計やアバター作成など、創造的な伴走を行ってくださいました。この場を借りて感謝を申し上げます。

「未来のアルバイト」から、「未来の教育」へ

このVR接客体験は、単なる職業体験を超えた、新しい学びのモデルです。物理的な制約を超えて、仮想空間で人と出会い、協働し、学ぶ。このようなメタバースを活用した探究活動は、特別な資源や設備がなくても、全国の高校生に等しく機会を提供できる可能性を秘めています。

イベントの最後には、参加者全員で記念撮影を行い、高校生たちは達成感とともに仮想店舗を後にしました。彼らの表情には、最初の不安を乗り越えた自信と、これからの未来へのワクワクがにじんでいました。仮想と現実が交差するこの新しい挑戦は、これからの教育のかたちに一石を投じるものとなるでしょう。

最後に記念撮影をしました!

今回のVR接客体験の様子は、これから動画にして発信をしていきます。また、論文など学術的にも発信を考えています。今後もVR接客体験を実施していきますので、応援どうぞよろしくお願いいたします。

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