やさしい静寂と、あらたな熱狂を。Silent it10周年。
”やさしい静寂と、あらたな熱狂”を生み出す無音の音楽体験「サイレントフェス」を催し続けて早10年。
日本初のサイレントイベント事業ブランドとして創業した「Silent it」が本日2月10日で10周年を迎えました!
Silent itは、当時横浜で3人1部屋で9人で暮らしてたぼろぼろのシェアハウスの小さな居間から始まりました。
なけなしの貯金を全てはたいて買ったヘッドホン20台とDJ機材。
居間に、おもちゃのようなミラーボールライトを置いて、10数名の人々が集まって、密やかに、けれども確信を持てるに至る熱気で、日本で初めてのサイレントフェスは開催されました。
あの時の体感は今でも覚えています。
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振り返ると、あの時から10年も同じ肉体が続いていることにまず驚きました。
同じことを10年も続けられるのは奇跡的なことだと思います。身体も、ブランドも。
何百回もターンオーバーした細胞、全く変わっていない細胞、それぞれが体内に共存しています。
Silent itもたぶん同じように、変わり続けていることと、変わらないことが共存しています。
変わらないことは、名前や、目指していること、ヘッドホンなど。これがSilent itの心筋細胞。
事業モデルや、イベントの質、新たな技術の導入などは、年々更新されています。これらはいわば肝細胞。
こちら最古(10年前)のサイレントフェスの映像。初めての開催時のイベント映像です。大変恥ずかしいクオリティだけど、仕方ない。
そしてこれが最新のサイレントフェスの映像。最新といっても映像として撮っていたのは約3年もまた。新しいのまた撮らなきゃ。
映像だけで比較してみると、もはや進化というよりは変態していますね。シェアハウスの居間から、鎌倉の街全体を巻き込む規模になり、世界観が色濃く表現されています。
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今では当時20台だったヘッドホンは約200台となり、別のシステムもあわせると400名同時に音を共有することもできるようになりました。
ずっと1人でやっていましたが今では仲間も増え、手放しでも事業として回るように。
最近だと昨年はサントリーさんのノンアル製品とのタイアップで、明治公園で1週間ほどサイレントフェスが楽しめるブースを出させていただいたり

インバウンド向けのツアーコンテンツとして導入していただいたり
🎧インバウンド観光客向けツアーにサイレントディスコを導入!
— Silent it@サイレントフェス®️ (@Silent__it) November 25, 2024
夕食後のコンテンツとして導入いただき、参加者全員が笑顔で踊る特別なひとときが大好評でした。
旅行代理店や企画者の皆様
ツアーの満足度アップにぜひご活用ください🎶#インバウンド #サイレントディスコ #ツアーアイデア pic.twitter.com/Oe7VbhjWyr
夜の公園で盆踊り風のサイレントフェスをご依頼いただいたり
騒音に配慮しながらイベント開催する方法あります💡
— Silent it@サイレントフェス®️ (@Silent__it) November 22, 2024
サイレントなら街中の広場や公園でも安心して音楽イベントを開催できます。
賑わいはそのままに、今まで音を出せなかった場所でのお祭りやマルシェイベントにご活用ください!#騒音対策 #没入体験 #サイレントディスコpic.twitter.com/taEtHyqW2t
その他にもホール会場での企業パーティーに導入いただいたり、DJ以外にも同時通訳できるデバイスとしてトークセッションや、映画上映に使っていただいたり、全国各地の企業、行政様よりご依頼賜り、コンスタントにサイレントイベントのプロデュースやお手伝いをさせていただいております。

メディアにも多く特集など組んでいただきました🙏







有難い限りです。
そして。
10周年を記念して、ざっくり振り返れる年表もつくりました!

今でもシェアハウスの居間くらいの小さい規模でも出張開催等させていただきつつ、大規模なホールや野外でも対応できるようになり、幅広いレンジでこのコンテンツ、文化を拡張できるようになりました。



コロナ禍でイベント自体がどこでもできなくなり、イベント関係各社が軒並み倒産していく中でも、オンラインサイレントフェスという新たな切り口を作り、1000名以上の方にご参加いただいたり「ソーシャルディスダンス」というコンセプトで、感染対策とエンタメを両立した企画演出で開催したり、なんとか乗り越えてきました。
今年は例年の半分もイベント開催ができなかったけど、毎月オンラインサイレントフェスを開催したり、#ソーシャルディスダンシング をサブタイトルに安全に開催できる形を模索したり、助成金に助けられたり、振り返ると新しいやり方がむしろ広がった1年でした。#2020自分が選ぶ今年の4枚 pic.twitter.com/DxLfGai3KM
— Silent it@サイレントフェス®️ (@Silent__it) December 30, 2020
コロナ禍後に書いたサイレントイベントについてのステートメント。
音楽は自由だ。
人は音楽を用いて世界の不思議を発見し、共同体を形成し、心を整え、文明を彩ってきた。
人は音楽をつくり、音楽は人を自由にした。
そして自由経済の発展の先に形成された都市空間においては
国籍や文化、年齢や思想、様々が異なる多様な人々の共生が前提としてある。
その場において音楽は、誰もが楽しめるものではなくなった。
例えば子どもを寝かしつける母親の横で行われるロックバンドのライブ。
クラシックを好む読書老人の近隣で夜な夜な行われるテクノパーティー。
都市という多様性を前提にした公共では音楽は狭い空間に閉じ込めざるを得ない。
コロナ禍においてはクラブやライブハウスの数も激減し、フェスティバルのオーガナイザーや技術職も軒並み職を失った。更には近隣住民のクレームにより盆踊りや野外音楽イベントが開催不可となる事例も散見された。
大きな資本や伝統を持つ大規模フェスティバルや、コンサートなど特別なハレの場ではない、民間による民間のための日常における音楽的共同体験は、このまま閉ざされていくのだろうか。
そこで我々はサイレントイベントという選択肢を提案する。
周りには一切音が聞こえないサウンドシステムを用いるこのイベント形式は、誰でも、どこでも、いつでも、いつまででもDIYな音楽イベントを催すことを可能にする。
子どもを寝かしつけた母親はそのままロックライブに参加して遊ぶことができる、活用方法がなかった夜の公園はライブハウスに変わる。それもこれまでの野外音楽イベントより限りなく低コストで、使用電力も少なく、ヘルシーに。
サイレントイベントは騒音問題の解決のみならず、音量を手元で自由に調整することで年代に応じた適切な音量を設定し、聴力を守り、音楽を楽しみ続けられる身体を保つ。
昨今では立体音響を採用した音源も増えてきたことで、その再生も容易で、高い没入感と一体感を得ることができる。サイレントイベントは野外音楽イベントの妥協案ではなく、むしろ新しい音楽体験として並ぶことができる。
Silent itはこの新たな音楽体験文化を、この日本でも認知を拡大し、文化創造と発展を推進することを通して、閉ざされつつある日常の民間の共同音楽体験を解き放ち、やさしい静寂とあらたな熱狂を分かち合い、音楽と人を更に自由に、解放することを目的とする。

そしてこれから
10年もやってきて、いまだにサイレントフェスの味わいを十分に伝えられる言葉が綴れずにいます。
騒音問題の解決はもちろん、それ以外にも、音の没入感であったり、低エネルギー低コストであったり、時間も場所も選ばないことであったり、音楽体験的な魅力はいくつもあります。
その中でも自分が個人的に、推したいポイントとしては、サイレントフェスという体験が成立する「構造」それ自体です。
ヘッドホンをつけている1人が複数いて、サイレントフェスは成立します。
通常のスピーカーでのライブと違い、隣の人が本当に同じ音楽を聴いているか確かめる術はありません。
それにもかかわらず「ライブ」という共同的な体験が現象していること、それ自体が”世界”的であり”人類”的であり、希望的だなぁと思うのです。

つまり1と1の個別唯一のそれぞれの世界をそれぞれだけが住まう世界において、包括した1をつくることができるという希望です。
そして1(共有)から1(個有)へ簡単に戻ることもできるということです。
その境界が曖昧であるほど、僕らは自由に世界を生きることができて、繋がったり、離れたりして、無数の世界にアクセスすることができる証左になります。

余談ですが、僕は1人で聴く音楽が好きです。
音楽は、どんなに1人でいても、健気にやさしく、変わらずに側にいてくれます。無常な世界で、それがどれだけ心強いことか。
変わらない言葉、変わらない音で、再生し続けてくれるものが在るということ、それ自体に尊さを感じます。
一方音楽は、集団においても特別な力を発揮します。
Summer of loveやラヴパレード、ヴェルヴェットレヴォリューションなど、数多の社会革命的な現象に音楽が不可欠であったことの事例は数え切れず、古くは村社会の秩序、政や信仰のツールとしての用途もあったことでしょう。
音楽はとても強い力をもっています。
繊細な孤独に寄り添える不変性も、大衆煽動や狂乱、熱狂の着火剤としての普遍性もあり、奏者の意図にかかわらず毒にも薬にもなる音楽です。
サイレントフェスはそのどちらもを併せ持つことができるのではと思っています。

音楽と自分の”やさしい静寂”に浸ることもできる。
音楽と聴衆の”あたらしい熱狂”に身を委ねることもできる。
それが「ヘッドホン」という分かりやすい装置の着脱1つで表現、体験できる点において、サイレントフェスに体験作品的な価値を見ることができるのではと思っています。
1人で音楽を聴くのが好きな人も、みんなで音楽を聴くのが好きな人も、音楽のやさしさが好きな人も、音楽の熱狂が好きな人も、誰もが同じ空間でそれぞれに心地いい世界を選ぶことができます。
それはもっと抽象度を上げて、社会全体のフィーリングとして想像してみた時、心地のいい社会像のプロトタイプをしているようにも見えます。
上述のステートメントのように、パブリックに音楽の共同体験をするには規制も多い昨今において、いまの社会を否定するでも、阻害するでもなく、共に在る新形式として、Silent itはそのお手伝いをしていきたいと思っています。

いつでも、どこでも、だれでもできる、日常に寄り添う非日常として、Silent itはまだまだ拡張していきます。
↑Silent itの詳細はこちら
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