フリーレンは「お母さん」を知っているのか?(魔族と同じように知らないのでは?)
フリーレンが「お母さん」に言及する場面が一つだけあります。(第1巻第6話「新年祭」)
初日の出に間に合うようにとフェルンに起こされる時の寝言です。

しかし、これは記憶の中の自分の母親について言っているのではなくて、フェルンの「これ私完全にお母さんですよね」という言葉に由来して、フェルンのことを言っているという気がします。

なぜなら、フリーレンがフランメのことを思い出す描写はあっても、両親のことを思い出す場面が描かれたことはないからです。(故郷についてもほとんどありません。)
もちろん、フェルンが「お母さん」と言ったことで、普段は忘れている母親のことが無意識に想起されて寝言に出たとも考えられるのですが…。(フォル爺と同じように。)
フリーレンの親子関係という観点で、もう一つ気になる場面があります。
舞踏会で一緒にワルツを踊るフェルンとシュタルクが印象的な第4巻第32話「オルデン家」、S1-EP15「厄介ごとの匂い」のラストです。
このエピソードの最後、シュタルクは剣技の練習をするオルデン卿と息子のムートを窓から見て「跡継ぎには困らなさそうだ」とつぶやきます。そこにはザインが寄り添っています。アニメ版では、フェルンもシュタルクの側に行きます。

けれども、フリーレンは報酬の魔導書を選ぶのに夢中で、離れたところにいます。アニメ版では、穏やかな時間を過ごす3人を見て少し怪訝そうな表情をした後に微笑んで、そして報酬を決めます。
つまり、フリーレンは3人の良好な関係性を見て微笑んでいるのですが、3人が何を考えているかまでは理解できていません(怪訝そうな表情)。親子関係に共感を示す3人の輪の中にフリーレンは入ることができていないのです。
フリーレンが親子関係に共感を示せるなら、魔導書を決めてから立ち上がり、シュタルクの側に行っても良かったはずです。しかし、それはしませんでした。(対して、フェルンはそうしました。最初フリーレンのそばにいたのですが、何かに気付いてシュタルクの側へ行ったのです。)
このシーンは4人の動きがかなり丁寧に描写されており(上記では省略しましたがフェルンがシュタルクの心情に何かあったと気付く様子など)、相当な意図が込められていることは明らかです。私の解釈はさておき、じっくりと鑑賞して、それぞれの所作の意味するところを考えたいシーンです。
皆さんはフリーレン(エルフ)の親子関係についてどう思われますか?
自分は、魔族とエルフの起源が同一である可能性を考えているので、気になっています。
もしかすると、魔族と同じように「お母さん」のほんとうの意味は知らないのかもしれません。

※『葬送のフリーレン』に関する記事をこちらにまとめています。
