【現代版・浦島太郎】SNSの炎上から亀を助けたら、タワマンの竜宮城へ拉致された話
誰もが知っている童話『浦島太郎』。もし現代の闇に置き去りにされた男の物語だったら……?
🎵このストーリーのインスピレーションとなったLo-Fiトラックと一緒に、ぜひお楽しみください。
主人公の太郎は、ある夜、X(旧Twitter)で凄まじい炎上劇を目撃する。
トレンド入りしたその『仮想通貨の亀次郎』のアカウントのレス欄は、
「詐欺師」「人生終わったな」
といった匿名のクソリプ(いじめ)で埋め尽くされていた。
普段ならスルーするはずが、その日は酒が入っていたこともあり、太郎は身を挺して
「お前ら寄ってたかって叩くな!」「規約違反でもないのに私刑はやりすぎだ!」
と猛烈に亀のアカウントを庇い、ネット民を論破し続けた。
結果、飛び火した太郎のアカウントも大炎上したが、亀のアカウントはなんとか命拾い(凍結を回避)した。
翌日、太郎のDMに一通のメッセージが届く。
「昨日は助けていただき、ありがとうございました。お礼に、特別な場所へご招待させてください」
送り主は、あの『仮想通貨の亀次郎』……ではなく、アイコンが美女の写真に変わった別のアカウントだった。 連れて行かれたのは、港区にそびえ立つ超高級タワマンの最上階。
実は『亀次郎』の正体は、数々の事業を手がける億万長者のカリスマ・インフルエンサー(通称:乙姫)が、趣味と実益を兼ねて裏で運用している裏垢だったのだ。
「竜宮城」と呼ばれるその部屋では、毎夜、著名人や美女、インフルエンサーたちが集まる狂乱のパーティーが開かれていた。
太郎は最高級の寿司を奢られ、美女たちにチヤホヤされ、現実を忘れて夢のような時間を過ごす。
気がつけば、3日3晩が経過していた。
「そろそろ現実に戻らなきゃ……」
と寂しそうにする太郎に、乙姫は妖艶な笑みを浮かべて言った。
「太郎さん、あなたのおかげで私は救われました。もし、元の退屈な現実に絶望しそうになったら、これを使ってください。ただし、本当に限界が来るまでは、絶対に中身を見てはいけませんよ?」
そう言って手渡されたのは、鈍く光るチタン製の「USBメモリ(玉手箱)」だった。
地上(現実のワンルームマンション)に戻った太郎。 3日間の夢のような生活のせいで、満員電車や上司の説教という「現実」が、これまで以上に地獄に感じられる。
「もうダメだ、あの竜宮城に戻りたい……!」 メンタルが完全に崩壊した太郎は、乙姫の忠告を破り、震える手でUSBメモリをノートパソコンに差し込んだ。
パソコンの画面が暗転し、ゆっくりとデータが読み込まれる。
そこに映し出された、誰も予想しなかった「玉手箱の正体」とは——?
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