着ぐるみバイト奮戦記⑩|初着ぐるみ体験(その1)
さて、
というわけで、私は無事、着ぐるみの中の人になるという目標を実現しました。あれよあれよという間の急展開で、意外とあっさりとこの日を迎えてしまった感もあり、この時の自分、いまいち感慨に浸る暇もなく、ただ目の前のタスクをこなしていくだけで、精一杯でした。
今回は以下、この初めて着ぐるみの中の人として人々の前に立った日のことについて、当時書き留めていた日記を元に実録形式でお送りいたします。
今回も二回に分けます(ゴメンナサイ)。
ーーーーーーーーーーーーーー
お疲れ様です!
ともあれ、初めての着ぐるみ現場、とりあえず何とか終わりました。
しかし!
今日も朝から予想外の連続でした。
・昨日見た通りにはならない!?
まず、時間どおり店について、約束通り先方の担当者を携帯で呼び出したのです。
昨日見た通りに、すかさず店から担当者が出てきて、事前打合せをする筈でした。
が、
携帯が留守電!
時間をおいて、再度電話するも、
また通じない。
三度目。
...まただ。
どうしよう…
そうこうするうちに約束の時間を過ぎてしまった。
実は担当者が誰なのかは、昨日見たから知っていて(汗)、
だから店の中に入って挨拶しようかとも思ったんだけど、それだと「え、なんで君僕のこと知ってるの?」
ってのも気まずいし…
うーん、困った!!!
と思ったら、なんだかキョロキョロしている若い男性が出てきて、僕を見つけるなり
「あ、着ぐるみの方ですか?
すみません、担当者がいま忙しくて出られないみたいなんで、僕も派遣された販売員なんですけど、ちょっと呼んできてくれって言われたので…」
というわけで、しょっぱなからいきなり想定もしてなかった展開に!
・漸く現れた担当者
入店手続きをして、更衣室兼休憩室に連れて行かれると、ようやく担当者がやってきました。
「ごめんごめん、接客で捕まっちゃって…。じゃあ着ぐるみのある場所に案内するので、先に着ぐるみを着れる格好に着替えといてください。また来ます。」
そう言ったら、またどこかへ行ってしまいました。
え・・・ちょっと、段取りの説明は・・・
このとき、すでに10時50分。
一回目の出番は11時です。
大慌てでスーツからジャージとTシャツに着替え、彼を待ちます。
ところがまた来ない!
時計を見るともう11時を過ぎようとしている。
こんなことでいいのん??
昨日みたいな他のスタッフへの挨拶とか、諸説明とかは????
段々焦っていたら、また別のスタッフがやってきました。
「ごめんごめん、ちょっとまだ忙しいみたいなんで、替わりに僕が着ぐるみの置いてある場所へ連れて行きますから。」
「あの・・・もう11時ですよね」
「うん、急いで着よう」
何の打合せもなしにいきなりいきなり着ぐるみデビューかよっ!!!
・まさかの着ぐるみコンディション
着ぐるみが置いてある場所は、更衣室とは売り場を挟んで真反対側の、倉庫の裏にありました。
そこに連れてこられた頃に、ようやく担当者も戻ってきました。
担当者も、代理で連れてきてくれたスタッフも、気の良さそうな初老のおじさんです。
「じゃあともかく時間も来てるんでとりあえず着てもらおうか。あなたこれ着るの初めて?そうですか。」
感慨に浸る間もなく、私は早速着ぐるみの装着にとりかかりました。

まずは大きな肉襦袢(体をふっくら見せるための詰め物入りのインナー)を着るんですが、これがなんとも年季の入った、着るのに勇気がいる風情・・・
そして、
なんと!
まだ昨日の人の汗で湿ってる。
そして臭い!!!
めちゃくちゃ臭い!!!
例えるなら、雨の日に洗濯物を室内で生乾きさせたときのあの匂い!
「あのー、とにかく暑いのと臭いのだけはね、もうしょうがないんで^^;」
担当者の方はそう言うと、外側の毛皮の方を手に取りました。

「うわ・・・これまだ濡れてるな・・・箱から出して干しとけっつったのに・・・」
(私の顔の方を見て)
「あの、一応昨日入ったのは可愛い女のコだったから、我慢してください(笑)」
慰めになってるのかよくわからないが、しかしどう考えてもこの匂いは、彼女のだけではなく、その以前に入った幾多の人々の汗がブレンドされているんではないだろうか?!
それともう一つ気になること
頭の挿入口が、異常に小さいのだ。

元々私、頭小さい方ではないが、これじゃ自分の頭のサイズギリギリ…
ごりごりネジを入れこむように、自分の頭を無理やり押しこむ。
自分の顔・後頭部、頭囲360度に、昨日の人の汗が3Dスキャンのようにベトベトにつくorz…
そして被ってみると異様な密封感が。
すぐに自分の呼気が蔓延し、息苦しくなる。
だって、首にほとんど隙間ないんだもん…
これこそまさに3K(臭い、汚い、苦しい)職場!
それから覗き穴なんですが、一応目と鼻がグラサン風になってて見えるようになってるんですが、目は微妙に上過ぎ、鼻は下過ぎで、ちょうど顔の真正面に覗き穴がない状態で、あまり前が見えません。

しかも鼻のところは、表に網みたいなのが貼ってあって、ほとんど覗き穴の機能を果たしていない。
倉庫で一通り装着し終わり、すっかりキャラクターの姿になった時点で、もう既に汗が滴り落ちてきました。
「じゃあ行きましょうか」
ああ、もうレンズが結露で湿ってきた・・・
前がよく見えない!
視界不良のまま、いよいよ外へ!
次号に続きます…
ついに着ぐるみに入って初めてお客さんの前に!想定外のことだらけ!大変!でもなにこの楽しいの‼️🩷
次回着ぐるみバイト奮戦記|着ぐるみ初体験(その2)は、今度の土曜日アップ予定
最初から読みたい方はこちらから。
マガジンも作ってみました。全話を見たい方はこちら
## 🤔 今回の話、如何でしたか?
「同じような経験ある」
「え、そんなことが」
「こんなアドバイスあります」
コメント・スキで反応してもらえたら嬉しいです。
着ぐるみの中の人の話は、読者との対話があってこそ面白くなる。
あなたの体験や意見、聞かせてもらえますか?
いいなと思ったら応援しよう!
読んでいただきありがとうございます。面白いと思われましたらチップとても励みになります!チップいただけたら都度、秘蔵画像でもをあげていこうかな(笑)
どうぞよろしくお願います!