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モネの睡蓮 #54

『モネ 睡蓮のとき』
国立西洋美術館
2024年10月24日(金)


今日の一枚は、クロード・モネ 睡蓮。本美術展のメインビジュアルの睡蓮である。


クロード・モネ「睡蓮」1916~1919年頃 マルモッタン・モネ美術館 


睡蓮の緑に、ピンクの花。
水面の、空と雲。


太陽の清々しい光にあふれている。この明るくて生き生きとしたトーンが、この絵を際立たせている。


中央の水面を挟んで、さらに上にも睡蓮。


この上の睡蓮と、下の睡蓮は、同じ池に浮いているはずなのに、異なる平面に存在するように見えて、何だか変だ。


上の睡蓮は、池に浮かんでいるのでなく、雲に浮かんでいるかのようである。


すこし離れてみた睡蓮


モネの睡蓮は、少しずつ絵から離れていくと、見る距離によって、ものすごく三次元的になる瞬間がある。


水面に写り込む風景にピントがあった瞬間である。睡蓮と水面の風景が別々のレイヤーとなって、ギューっと奥行きが出てくる。


クロード・モネ「睡蓮」1916年 国立西洋美術館(松方コレクション)


この点で、やっぱり、国立西洋美術館所蔵の睡蓮が、一番素晴らしい。この三次元感、なんて良い出来栄えであろうか。


クロード・モネ「睡蓮の池」1917~1919年頃 マルモッタン・モネ美術館


この睡蓮は鮮やかな黄色。対角線に配置されていて、斜めの立体感が美しい。


クロード・モネ「睡蓮」1914~1917年 マルモッタン・モネ美術館


この水面は、素直に、空と雲を写し出していて、分かりやすい。


クロード・モネ「睡蓮、柳の反映」1916~1919年頃 マルモッタン・モネ美術館


夜の睡蓮であろう。夜なのに、赤い花が浮き上がっていて、吸い込まれるようだ。


第3章 大装飾画への道 の展示風景


壁全面を覆うほどの大装飾画を、睡蓮だけで描き切るというコンセプトは、モネが編み出した「新しい絵画」だったであろう。

大装飾画を連想させる展示が随所にあった。モネの「新しい絵画」は、これらの展示から連想するだけでありながら、現代を生きる我々にとっても、とても斬新で、他にない世界観を表しているように感じる。



国立西洋美術館は常設展も見逃せない。


ピエール=オーギュスト・ルノアール「アルジェリア風のパリの女たち(ハーレム)」1872年 国立西洋美術館


いつもの睡蓮は特別展に行っているので、睡蓮の定位置はルノアールであった。


エドガー・ドガ「舞台袖の3人の踊り子」1880~1885年頃 国立西洋美術館


すばやい筆致でドガらしい。黒いシルクハットの男性も描かれている。やっぱりドガが好きである。


ジョルジュ・ブラック「パイプのある静物」1932年 国立西洋美術館(井内コレクションより寄託)


ブラックの静物画は、色の組み合わせもキレイで、キュビズム感も程よく、心地よい。初展示作品とのプレートが付いていた。今回の常設展で最も印象に残る一枚。


オーギュスト・ロダン「カレーの市民」1884~1888年(原型) 1953年(鋳造) 国立西洋美術館


国立西洋美術館の庭のロダンが輝いている。夜のロダンも捨てがたい。



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