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🆕【速報】難聴の高齢男性、“指示が聞こえず”車から強制的に引きずり出され耳を負傷 奈良県を提訴へ——リアルな障害者理解の必要性


2025年7月11日15:04、読売テレビも報じた注目ニュースです。
難聴で警察官の口頭指示が届かなかった80代男性が、車から強引に引きずり出され、耳などに怪我を負う事態に。男性は奈良県に対し提訴しましたが、県側は「違法性はない」と主張しています (excite.co.jp)。


📌 なぜこの事件は手話を学ぶ人たちにとって“他人事”ではないのか?

  • 障害を「知らない」ことで起きる誤解と危険性
     → 聴覚障害を持つ人への対応が不足すれば、こうした不必要な暴力につながる可能性があります。

  • 声や音だけに頼った警察対応の限界
     → 「聞こえない人への伝え方は?」という問いが、制度・教育面の整備の急務を示しています。

  • インシデントの“予防”として手話やコミュニケーション技術が活きる
     → 耳に障害があるだけでなく、認知・言語的な要因も加われば、誤解が起きる余地はさらに増します。

  • ただし、一時停止をしなかった運転者を停止させて声をかけたことについて、何ら問題はないように感じています。





✅ 現行制度ではどうなっているのか?

● 普通免許の取得に必要な聴力(原則)

  • 補聴器などを使用して両耳で10メートルの距離で90デシベルの警音器(クラクション)の音が聞こえること
     → これが、いわゆる「10m90dB基準」です。

● 上記の基準を満たせない場合

  • 原則として普通免許の取得は不可です。

  • ただし、以下のような特例措置があります。


✅ 特例:条件付き運転免許とは?

● 聴覚障害者が取得できる免許(平成20年の制度改正以降)

  • 補聴器などで音が聞こえなくても、「補助ミラーの装着」+「聴覚障害者標識の表示」などの条件付きで運転を許可されるケースがあります。

  • 対象:普通自動車(AT限定)のみ
     ※中型・大型・二輪などは認められていません。

● 条件例

  • 聴覚障害者標識の表示(後部)

  • 特別に広角のミラーなどを装着

  • 運転可能な地域や時間帯に制限がつく場合もあり


✅ 道路交通法との関連は?

  • 道路交通法では「安全な運転を妨げるおそれのある身体的障害」を持つ者には「医師の診断や公安委員会の判断」が必要とされます。

  • つまり、「聴覚に障害がある=即ダメ」ではなく、個々の状況に応じた判断がされる仕組みになっています。

✅ 運転能力の評価は「聴力」だけではない

  • 道路運送車両法および道路交通法では、運転に必要な能力を「視力・聴力・運動能力などの総合的な条件」で評価します。

  • 聴覚障害があっても、代替手段(補助ミラー・標識・視覚的注意力など)を活用して安全に運転できると判断されれば、運転免許の取得・更新が可能です。


✅ 「警官の言葉が聞こえなかった」=「違反や危険運転」ではない

  • 聴覚障害のある運転者が、音声による指示が聞き取れなかったこと自体は違法ではありません

  • 本来、警察官側にも以下の配慮が求められます:

    • 手振りやジェスチャーなどの視覚的指示

    • 筆談やスマホなどを使った代替コミュニケーション

    • 聴覚障害者標識が見える場合は聴覚に制限があると理解した対応


✅ 法律・制度上のサポートも存在する

  • 聴覚障害者が運転できるよう、2008年以降は**「条件付き免許制度」**が整備されています。

  • これは「音声に頼らず運転できる」ことを認めた、明確な制度的根拠です。

  • また、運転者が聴覚障害者であることを示す聴覚障害者マーク(耳マーク)の表示が義務化されており、これを見た関係機関は配慮した対応が期待されるのです。


✅ 今回のようなケースは「合理的配慮の欠如」に当たる可能性も

2024年4月からは、すべての事業者や公的機関に対して
→ **「障害者への合理的配慮提供の義務化」**が法律で明記されています(改正障害者差別解消法)。

警察官が障害を理解せず、聴覚障害者に対して適切な配慮をしなかった場合、
不当な差別的取扱いや権利侵害に該当する可能性もあります。

例えば私たちは手話通訳者として警視庁に協力すべく、連絡先を提供しています。必要があれば私たちの派遣を要請することができます。

この件は合理的配慮の面から言うと、筆談や手話通訳の派遣を考慮しなかったと思われます。残念なことです。


✅ 結論

  • 「警官の発話が聞こえなかった」=「運転能力がない」ではありません。

  • むしろ、そのような対応こそが、障害のある人の権利を侵害している可能性があるのです。

  • 今後求められるのは、**障害者の運転に関する正しい理解と、対応の多様化(視覚的・筆談など)**です。


✨ 学びを社会につなげるために

キーワード 意味/ポイント 当事者意識 多様性理解は“知識”ではなく、“感覚”から。体験が障害への理解を深める。
制度整備の重要性 手話だけでなく、緊急時の対応教育の制度化が不可欠。 啓発力を持つ 現場で学んだことを、公に発信することで社会の理解は大きく前進します。


🗣️ まとめ:手話が未来の“安全装置”になる日へ

今回の事件は、「聞こえないこと」が危険と直結するリアルな一例です。
手話は、ただの言語スキルではありません。
“緊急時にこそコミュニケーションを支える”セーフティネットそのものです。
ニュースの文字を追ってみると、
・大音量で音楽を聴いている車両は遮断機の音なんて聞こえないでしょ?
・日本語を理解できない外国人も同じようにいちいち車から引きずり出されるの?
というあたりを全く触れずに、聞こえない人に運転免許を交付するのは危ないという意見が散見されます。

本当に危ないのであれば、現在のように聴覚障害者に対する運転免許交付が拡大されてまったく聴力のない人も運転免許を取得できる制度(蝶々マーク)なんてできるはずがありません。

私は聞こえない方々と日々接していますが、運転にあたって事故や違反が多いという話は聞いたことがありません。

次に手話を学ぶ時、ぜひ思い出してください。
「伝えたい人の命を守る」ための学びだという視点を。

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