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宿泊施設をつくるだけでは、地域は豊かにならない

観光地づくり、誰のための開発ですか?

地方創生10年。日本全国の自治体が地域活性化の名目で観光地づくりに取り組んでいます。

その中でも近年、特に目立つのが古民家の利活用や、公共施設、廃校、旧庁舎、空き家、空き店舗など、いわゆる遊休不動産を宿泊施設や観光拠点に転換する動きで、方向性としては間違っていないと思います。

人口が減り、空き家が増え、公共施設の維持管理も難しくなる中で、使われなくなった不動産に再投資をする。地域に宿泊機能をつくり、滞在時間を伸ばし、飲食や体験、交通、物販にお金が落ちる流れをつくる仕組みづくりは非常に重要です。

しかし、このような取り組みの主体となる自治体や金融機関があまりにも安易に、著名な宿泊施設運営会社や外部資本に頼りすぎていることに強い違和感を持っています。

もちろん、星野リゾートやNIPPONIA、外資系ホテルのような有名ブランドを誘致すること自体が悪いと言いたいわけではありません。彼らには圧倒的なブランド力、運営ノウハウ、集客力、採用力、金融機関に対する信用力があります。

自治体からすれば、名前を出しやすい。議会に説明しやすい。金融機関から見ても融資判断がしやすい。メディアにも取り上げられやすいから誘致したくなる気持ちは分かりますが、本来考えるべきはそこではありません。

その開発によって生まれた利益が、どれだけ地域に残るのか。ここを曖昧にしたまま、外部資本を誘致して「地域活性化」と呼ぶことに、私は大きな疑問があります。


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