過去問解答例:朝日大学(2008年度 一般 I 期)
注意点
※あくまで解答例のみを掲載しており、著作権その他の事情により、問題そのものに関しては掲載しておりません。
①課題文や設問の解説、答案作成プロセスに関する解説、自身で作成した答案の添削などは、コタニをなんとか探し出して(笑)直接授業を受けてください。
②この答案をそのまま予備校などで提出しても、さらに添削される可能性があります。添削者の方針というのはさまざまに存在します。ここで掲載しているのは、僕自身が普段の講義やこの講座で解説している方針をもとに作成・監修している答案です。したがって無料で提供されている解答例の類よりも信頼性の高い答案だと考えています。しかし、だからといってこの答案例を絶対的な唯一の正解だと思わないようにしてくださいね。
③「この大学の解答例がほしい」というご希望に添えるかは難しいところです。僕自身の手元に過去問が存在すれば理論上可能です。しかし、僕自身の仕事のスケジュールに左右されるでしょう。また、過去問が公表されていない大学の場合、コタニが入手できない限りはかなり難しいと思ってください。
分析
テーマは「躾(しつけ)の必要性」。字数は1,000字である。近年の私立歯学部の出題とは字数面で乖離しているため、あまり参考にはならないだろう。
しつけのプラス面とマイナス面、さらに気をつけるべき点をリストアップして、その後構成していくことになりそうである。
解答例
躾は、人間が社会生活を営む上で欠かすことのできない重要な要素である。それは単なる規則やマナーの押し付けではなく、個人の成長と社会の調和を両立させるために重要な過程であると考える。
まず、躾は個人の人格形成に大きな影響を与える。幼少期から適切な躾を受けることで、自制心や他者への配慮、責任感といった社会性の基礎が培われる。これらの資質は、成長後の人間関係や職業生活において、円滑なコミュニケーションや信頼関係の構築に寄与する。また、躾を通じて得られる規律や秩序の概念は、自己管理能力の向上にもつながり、目標達成や自己実現の土台となる。
次に、躾は社会の秩序維持に重要な役割を果たす。個々人が適切な行動規範を身につけることで、公共の場での礼儀やルールの遵守が自然に行われるようになる。これにより、社会全体の調和が保たれ、摩擦や衝突が減少する。さらに、躾によって培われた相互尊重の精神は、多様性を認め合う寛容な社会の形成にも貢献する。
ただ、躾の方法や程度については慎重な配慮が必要である。過度に厳しい躾は、個人の自主性や創造性を抑制し、逆効果をもたらす可能性がある。また、時代や文化の変化に応じて、躾の内容も柔軟に見直されることが望ましいだろう。例えば、デジタル時代における情報モラルやSNSの適切な使い方に関する教育など、新たな課題に対応した躾も求められることになる。
その一方で、躾の不足がもたらす問題も存在する。適切な躾を受けていない個人は、自己中心的な行動や社会規範の無視につながりやすい。これは、いじめや犯罪といった社会問題の一因ともなりえる。また、グローバル化が進む現代社会において、国際的な場面での適切な振る舞いができないことは、個人や組織の成長の妨げとなる可能性がある。
躾の必要性を考えるうえで重要なのは、それが単なる他者からの強制ではなく、自発的な学びや成長のプロセスであるという認識である。幼少期には親や教育者の導きが必要だが、成長とともに自らの判断で適切な行動を選択できるようになることが望ましい。この過程で、批判的思考力や自己反省の能力が培われ、人格の形成につながるだろう。
このように、適切な躾は、自立した個人と調和のとれた社会を実現するための基盤となると私は考える。
