日本LGBT映画「カミングアウト」
主演:高橋直人、岡村優
2014年
いしゃーしゃ的オススメ度:★★★★☆
日本の作品は既に他の方が色々と書いていらっしゃるので、私なんぞが書いてもしょうがないのであるが、先日観た台湾ドラマに出てきた文章がこの作品となんとなく頭の中でリンクしたので書くことにした。
高橋直人演じる大学生の赤間陽は親友である岡村優演じる緑川昇に特別な想いを抱いている。自分がゲイであることは大学の仲間には隠しているが、通っているゲイバーのママや店員、常連客と一緒におしゃべりすることで、色々な悩みを聞いてもらっている。家族、サークルの先輩や後輩達には一応「彼女がいる」ということにしているが、みんなから「彼女連れてきなさいよ」とか「彼女さんってどんな人ですかぁ?」とか言われ、そういう状況が息苦しくなってくる。
そんな時、昇がアメリカに留学することを決め、サークルの後輩の女の子とも付き合い始める。陽もカミングアウトしようかどうか悩み始めるのであった。
待っていても”いつか”はこない
この映画ではゲイバーの店員の剛、そして陽がカミングアウトしようかどうか、とても迷う姿と過程がよく描かれていると思う。剛は母親の葬儀の後で、結局勢いでカミングアウトするが、そこにたどり着くまでの彼の心境が説明される。「待っていても”いつか”はこない」というのだが、この”いつか”とは誰もがゲイあるいはLGBTを問題なく受け入れてくれるようになる時のことだ。
この剛のカミングアウトに陽も影響を受けて、練習を始める。そして最初は姉に、次に親友の昇に勇気を出していう。そのシーンはどちらの時もとても良かった。
最大の難関はこれから、そう、両親に言う時だ。
100人の村に、11人の同性愛者
劇中の大学の講義で、マイノリティについて学ぶシーンがあるが、教授が
「世界が100人の村だとすると、そのうち11人は同性愛者です。統計学的には2%から10%ぐらい。クラスにも一人はいることになりますね」
と言うと、学生達は少しショックを受ける。これは6年前の映画だが、今の大学生達も同じようにショックを受けるのであろうか?
この映画を当事者の方達がどう受け止めているかはわからない。ただ、個人的には映画作品として、まわりに彼らの持つ悩みや状況というものを少しでも知ってもらうにはよくできたものだと思った。
先日観た台湾ドラマ「Someday or one day」(想見你)のレビューではちょっとネタバレになるから載せなかったが、ドラマの中でこんな一文が出てきた。
希望有一天,這個世界會變得不一樣,不管我喜歡誰,都不再奇怪。
(いつかこの世界が変わって、僕が誰のことを好きになろうと、おかしく思われない日がきますように)
(注:日本語訳は英語字幕から私が訳した適当なもの)
”いつか”が早くきますように。
こちらの記事は実際にカミングアウトした方達の記事。興味深い内容です。
