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せりふ三題噺/【短編】ダイママン

はらとけい 様、いつもお題をご提供頂き有難う御座います。
約1100字強の短編小説となりました。
かなりズルいお題消化かも知れませんが、寛大な心で見守っていただけますよう、よろしくお願いします。

■セリフ
「調べないほうがいいよ」
「喉乾いてたんだよね」
■三題
・火山
・シマウマ
・風鈴


「おのれダイママンめ!」
怒りで全身を震わせて『優美人一族ギジンカ帝国』大幹部、カーザン将軍が宿敵に怨嗟を叫んだ。嵐を呼んだ。
「おかーさ……違った。カーザン将軍、落ち着いて下さい」
擬人化獣『シマウマムスメ』が宥めようする。
「これが落ち着いていられるか!アイツらのせいで私の可愛い部下達がどれだけ苦い思いをさせられてると思っているのだ?お前だってこの間、渾身の計画『ワダチとシマウマ』を妨害されたばかりだろうがっ!」
「部下思いの上司、好き。……じゃなかった!怒ってくださるのは嬉しいですが、血圧上がっちゃいますよ?麦茶でも飲んで落ち着いて下さいよ」
「おおすまんな。大声出し過ぎて、喉乾いてたんだよね」
受け取ったコップをグイッっとあおり、豪快に喉に流し込む。
「飲みっぷりも素敵です〜」
涼やか音色の様な声、擬人化獣『風鈴ムスメ』がうっとりとその姿を眺める。
彼女ら『優美人一族』はその美しさにより階級が決まる組織であり、最高幹部の将軍ともなればその美しさは推して知るべしといったところだ。
「ふぅー。すまんな。すぐ熱くなってしまうのが私の短所だ」
「火山の様に情熱的なそのお姿は皆の憧れです!」
「いっそ抱いて〜」
「あ、お前何抜け駆けしようとしてんのよ?」
ぎゃいぎゃいと微笑ましい小競り合いが始まる。
「よさないかお前たち。皆私の可愛い部下だ。平等に愛しているぞ」
「「おかーさーん」」
将軍に抱きつく2人。
「よしよし、って誰がお母さんだっ」
将軍も満更でもない様子だ。

***

「アダムの末裔たる男は不要」

ミサンドリーなスローガンを掲げ、突如地下から現れ、人間社会に宣戦布告を行なった『優美人一族ギジンカ帝国』。当初人類は一方的に蹂躙され、もはや風前のともしびと思われたが、そこに救世主が登場する。

「ダイママン!」

(BGM)

やたら爆発するシーン

ダイダイダイダイ ダイママン〜……

ー巨大複合企業『ヴァンダイン』がスポンサーとなり、自社製品の販促と節税対策、そして人類を守る為に組織されたボランティア防衛組織。
強化スーツに身を包み5人一組で行動し、5対1で擬人化獣を袋叩きにする、教育上いいのか悪いのか意見が割れる戦隊だった。

資金と数の暴力により現在、戦線は膠着状態である。
一部ではコンテンツの延命措置等と囁かれているが……

あ、これ以上は「調べないほうがいいよ」
怖いお兄さん達と握手する事になるからね!

***

「おかーさ……ショーグーン、今日一緒にお風呂入っていい?」
「あ、あたしも〜」
「まったくお前ら何歳……って生まればっかりだったな。よし今日は裸の付き合いにするか!」
「「やった〜」」

果たしてどちらの勝利が人類にとって良い事なのか。それは、読者の皆さんの想像にお任せしよう。


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