見出し画像

【創作】こどく

孤独とは無縁だと思っていました。
だって僕の周りにはいっぱい人がいたから。

優しい人
怖い人
大きい人
小さい人
いつも笑っている人
いつも泣いている人

友達と呼べる人も何人かいました。
それなりに楽しく日々を過ごしていたと思います。

ある日、そんな日常が先生の一言で終わりました。

「最後の一人になるまで〇〇〇〇をしてもらう」

それからの出来事は覚えていません。
がむしゃらに〇〇〇〇をしていたからでしょう。
気が付いたら僕と先生だけになっていました。

「おめでとう。最後に残った君は選ばれし者だ。誇りに思いなさい」

先生は何を言っているのでしょうか。
意味が解りません。

「蟲毒を制した君には特別な……」

それが先生の最期の言葉でした。
言いつけ通りに最後の一人になるまで〇〇〇〇しました。
僕は孤独になってしまいました。

何でも教えてくれた先生も、もう何も教えてくれない。
何でも話せた友達も、もう何も話してくれない。

蟲毒は孤独。
こどくはこどく。

こどくになった僕はこれからどうすればいいのでしょう?
足元を横切る一匹の蟻にそう聞いてみたら無視されました。

                               おわり


いいなと思ったら応援しよう!