ちょっと思いついたこと。2025.08.15-08.19(日記 あるいは ひねた空想)
トントントントン……。
包丁の音が聞こえる。
ん? なんで包丁の擬音って「トントントン」なんだろう?
わたしが思い浮かべているのは、朝、母親が台所で味噌汁を作っている場面だ。でもこれは自分の家の間取りではない。架空のドラマのワンシーンだ。そして切っているのはニンジン。根菜だ。
でもおかしい。たしかにニンジンを切るときにトントントンと鳴っているが、それは包丁とニンジンが触れる音ではない。包丁とニンジンが触れるのを表すなら、きっと「スー……」の方がしっくりくる。それが早くなれば「スートン、スートン」さらに早く「ストン、ストン、ストン」そうか、それが熟練すると「トントントン」になっていくのか。
ならば葉野菜はどうなる? キャベツを切る音はどうやったって「ザクザク」だろう。ザクザク鳴っている。正確には「ザクトーン、ザクトーン」だ。早くなれば「ザクトン、ザクトン」。
……やっぱり「トン」は鳴ってるな。わかったぞ!
ザクザクはキャベツを切る音だ。その意味でニンジンを切る音はスーになる。我々が包丁の音というとき、それは包丁がまな板に当たるときの音なのだ。
それがわかったからどうということはないけれど、そして誰から共感されるわけではないけれど、ちょっと嬉しい発見だった。
そんなことを散歩しながら考えた。
散歩をしていると、キッチンカーをよく目にする。最近増えたのか、今までわたしが昼間に出歩くことがなかったから知らなかっただけなのかはわからない。都内のオフィス街を目的もなく散歩していると、大きいビルディングの通りに面した駐車場には、お昼時には必ず何かしらのキッチンカーが止まっている。
キッチンカーは眺めるだけで楽しい。どこにあってもキッチンカーだとわかる背の高い車体と目立つ色。ボディが横ざまに開いて庇と暖簾を兼ねたりする。車体の下側にメニューが書いてあるものもあるし、立て看板で美味しそうなメニューをアピールしているものもある。
もちろん幟も立っている。「本格キーマカレー」「ピリ辛ジャークチキン」「本場のタコスあります」あまり見かけないメニューが食べられるのも嬉しい。タイ料理のお店があるのは知ってるんだけど、入るのはちょっと気が引ける、なんていうときにキッチンカーで見かけると初心者にはチャレンジしやすいかもしれない。
『キッチンカー完全ガイド』みたいな書籍を作ったら売れるだろうか。取材して、食べて、写真撮って、感想と何曜日にどこで食べられますみたいな情報を載せて。
調べてみるとキッチンカーを探せるアプリがあった。世の中知らないことだらけだ。
「ぼく、キッチンカーやりたいと思ってましてね」
「へー、いいじゃん。キッチンカーでなにやりたいの?」
「カーをやりたいんですよ」
「え? カー? キッチンじゃなくて? どういうこと? 運転手?」
「いやキッチンカーってかっこいいじゃないですか。派手な色に塗られて、いっぱいなんかデコレーションされて、わたしがキッチンカーですよー!って感じで」
「ん? その、運転手をやりたいの?」
「じゃなくて、カーそのもの。キッチンカーになりたいの」
「あ、これ転生モノでしたわ。先に言ってよー。お仕事モノかと思ってた。お仕事モノの漫才かと思ってた。なんか話噛み合わないと思った〜」
から始まる漫才。書いてみようかな。
でも不思議とキッチンカーが移動しているのを見たことはない。これはただの偶然か。
四ツ谷の駅は否応なく緑だ。地下鉄丸の内線が四ツ谷駅に近づくたびに、真っ暗な地下から急に暴力的な緑が眼前に現れる。
レストランで後ろの席で話していたおじさんが、甲子園の話をしていた。どこかの高校が負けたとかで「ストレートばっかり投げるから!」と同席の人に力説していた。まったくその通りだ。世の中ストレートばかりで勝てるほど甘くはない。
野田聖子・辻元清美著『女性議員は「変な女」なのか』という新書を読んだ。ポッドキャスト番組のセイジドウラクで紹介されていて買った本だ。女性議員二人の対談本。メインの内容は女性議員を増やすにはどうしたらいいか。だけど生活環境が対照的な二人が本気で政治家の生活とお金の話をしているのが興味深かった。こんなリアルを突きつけられて政治家になりたい人がいるのかは本当に疑問だけれど、やりがいの部分も十分に聞ける内容だった。
テレビやSNSで見て知った気になっていたと自分で反省した。わたしは政治家のことを知らないし、知る術も知らない。だれがどんな法案に関わっていて、どんな意見を言っているのか、偏りなく勉強できるツールがあるといい。
