三角巾•スリング固定中にやるべきリハビリとは
はじめに
この記事は、僕自身が臨床の中で何度も「これで良かったのか?」と悩んだことや、「こうすればよかったな…」という後悔・反省をきっかけに調べた内容をまとめたものです。
正直、臨床って毎回うまくいくわけじゃないですよね。むしろ悩むことの方が多いなと感じています。
きっと皆さんも、一度は同じように悩んだ経験があるんじゃないでしょうか。
そんな方に少しでも参考になれば嬉しいです☺️
✔ こんなセラピストにおすすめ
□ 三角巾やウルトラスリング固定中の介入に悩んでいる
□ 肩関節ばかりに着目してしまっている
□ 体幹や全身とのつながりまで評価できていない
□ 患者さんの動きがなかなか変わらないと感じている
□ 運動療法の引き出しが少ないと感じている
□ 明日から使える実践的な介入を知りたい
□ 急性期・整形外科でのアプローチに自信がない
□ 「とりあえずROM」になってしまっている
□ 臨床で再現性のある考え方を身につけたい
□ 現場で使えるリアルな視点を学びたい
1.自己紹介
私は現在、埼玉県の急性期病院で働いています。
整形外科・内科・外科・脳卒中など、幅広い疾患を担当しています。
日々の臨床では、上腕骨骨折後や脳卒中後の亜脱臼予防として、三角巾やウルトラスリングを使用している患者さんを担当することが多いです。
また、手術前から術後、外来リハビリまで関わることも多く、毎日試行錯誤しながらリハビリに向き合っています。
2.なぜこのテーマを選んだのか
その中で、上腕骨骨折の術前後のリハビリに関わる機会があり、固定期間から固定解除後まで一連の流れを経験してきました。
今回はその経験をもとに、三角巾やウルトラスリング装着時のリハビリについて、自分なりに整理してまとめてみました。
みなさんは上腕骨骨折や脳卒中患者などで、三角巾固定やウルトラスリングを装着している方に介入した経験はありますか?
私自身が固定期間中は、肩関節や肘・前腕の拘縮予防を目的に、マッサージや可能な範囲でのROM訓練を実施していました。当時は正直、「この時期ってこれくらいしかやることないよな…」と思いながら、マッサージなどをメインにやっていました。
しかし、固定期間終了後に肩関節の可動域訓練を本格的に開始すると、脊柱や頭頸部、股関節などのアライメント異常の影響もあり、思うように可動域が改善しないケースを多く経験してきました。
また、いざ「肩を動かしていこう」となった時に、肘や肩関節周囲の軟部組織はしっかり柔らかさがあるのに、なぜか全然可動域が出ない...みたいなこともありました。
このことから、肩関節単体の問題として捉えるのではなく、体幹や全身のアライメントを含めた包括的な評価・介入の重要性を強く感じています。
固定は骨癒合の促進や術後保護のために必要不可欠ですが、
一方で一定期間の固定により、様々な機能低下が生じることも臨床で強く実感します。

Adhesive Capsulitis in Post-Fracture Versus Soft-Tissue
Shoulder Injuries: A Cross-Sectional Study
3.一次的な影響
特に三角巾固定では、
上肢の自重支持が失われることで肩甲骨の運動が減少し、
肩甲胸郭関節の機能低下やアライメント不良が起こりやすくなります。
また、固定肢位の影響により
・肩関節内旋位
・肘関節屈曲位
・手関節軽度屈曲位
といったポジションが続くことで、短縮や拘縮を助長する可能性もあります。
もちろん、固定は必要な処置であり否定すべきものではありません。
しかし重要なのは、
「固定=何もしない」ではなく
固定期間中にどれだけ機能低下を最小限に抑えるかだと考えてます。
そのため本日は、
固定期間中に実施可能なリハビリテーションについて、
解剖学・運動学の視点から整理していきたいと思います。
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